森の中での動き方、歩き方

森の中での動き方、歩き方

 

 

森の雰囲気に溶け込んでいるのか

 

自然の持つ雰囲気をベースラインといいます。ベースラインを感じ取り行動することの重要性を教えるものが、スカウトといわれています。樹木の多いところ、開放された場所、水の近く、薄暗い場所、草の長さが身長ほどあるところや風の吹き方、太陽の陽の入り方によって自然の中には、その場所・時間帯特有の雰囲気があります。自然の雰囲気の中に溶け込んで行動している動物や鳥、昆虫は目立たなく、そこに存在しているのが当たり前のように感じられます。この雰囲気の中に、違和感満載の行動をしている人間が入り込むと非常に目立ちます。

まず、色んなことを考えながら揺れ動いている心を鎮めること、一点を凝視するような視線ではなく全体を見るような柔らかい視線にすることが必要です。そして、自分が今いる場所にゆったリとした心で静かに動かないで最低20分以上いると風の動きや木々の音、虫の鳴き声や鳥のさえずりが自然に聞こえてくるようになります。これで、自然の中に溶け込んだ状態になります。

例えば、樹木の多いところから、開放されている場所へ移れば雰囲気ががらりと変わるので、また自然に溶け込む行動をする必要があります。雰囲気が変化したところで自然に溶け込む行動を丁寧に行わないと違和感をばら撒く行動となり、警戒され、受け入れを拒まれます。

呼吸が乱れていたり、心が揺れている人間はベースラインを崩しているのと同時に、ベースラインを感じ取ることができません。

 

 

朝と夕方は動きがある

 

一日のサイクルは、朝、昼、夕方、夜を繰り返します。

自然の顔は、朝、昼、夕方、夜によって異なり、色々な動きのある時間帯は、朝と夕方です。正確には夜明けと夕暮れ時期であり、夜間に主として行動する夜行動物は、夜明けまでに昼間に休む場所へ移動し、昼間行動する動物は夜明けとともにねぐらから出てきて行動を開始します。昼間活動している動物は、日暮れまでに安全なねぐらへ戻っていきます。

行動の入れ替わりの時期なので、動きが多く、存在する動物が変化するのでざわつく騒がしさがある時間帯といえます。

昼と夜は、交代が終わった動物達が静かに生活している状態です。

昼間は、遠くまで見える特性があり、夜間は小さな音が遠くまで聞こえる特性があり、この特性を少しでも気を抜いて忘れてしまった行動をすると肉食獣に襲われ、狩られてしまいます。

 

 

ベースラインを知る

 

時間帯によってもベースラインが刻々と変化することを知り行動すると、自然があなたを受け入れやすくなり、動物達も警戒をしないで普段の生活を続けます。

ベースラインを崩して存在している人間の行動は、高性能レーダーを回して脅威となるものや変わったものがあるかどうか、常にベースラインの中を探査しながら生活している動物達にとってレーダー画面に大きな反応を出し続ける状態になります。

自然の中での行動や歩き方は、ベースラインの存在をまず知らなければならないことがわかります。シャンプーやリンス、洗剤の香り、煙草の煙、焚火の匂いと煙は、自然の中では存在しないものであったり、かなり遠くまで拡散してベースラインを崩すものであることがわかります。

 
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