自分に都合のいい報告は戦いに必要か

自分に都合のいい報告は戦いに必要か

 

自分にとって都合の悪い話を抜きにした報告

 

 自衛隊勤務間、指揮官としてやらなければならないことは、ミッション(任務)の達成であり、私は強い意志を持って組織の力を結集して完遂してきました。

 この時から指揮官は孤独であるということを知りました。

 指揮官の意図が各人まで徹底できる組織作りは、組織が起爆するための基本となるため、そこから治していきました。

 報告については、出来るまで指導しました。

 その内容は、自分に都合の悪い話を抜きにして報告すること、自分に都合のいいように作って報告すること、事実と自分の考えていることをごちゃまぜにして報告すること、は絶対許しませんでした。

 そのため、出来るまでやり直させ、躾として身に付くまで続けました。

 何故ならば、実戦で戦っている時、そのような報告や忖度した内容が報告されていたら、敵と戦う前に自ら崩れてしまうような組織だからです。

 

重要性のわかりにくい報告は役に立つか

 

 「3つ言われました」という報告も、本人は内容は横並びでまとめていますが、相手が話している時の強弱、会話の分量や表情は違うはずです。

 そして、相手と話していて優先度を感じ取れるレベルであればいいのですが、そうでなければ、報告を受ける側は、内容がズレたり、正しく理解することができません。

 そのレベルの部下には、「言われたことをそのまま伝えてくれ。君の判断や思惑を一切入れないように」と指導しました。この時点で狂いが生じるからです。

 報告の信頼度が高まり、確実であり、正確、時期に適した内容になり、都合の悪いことを隠さないようになるまで徹底させました。妥協なしでやりました。

 

指揮官はトラブルシューターである

 

 指揮官の役割として、「誰よりも性能が高いので、大量の情報を入れても的確に判断できる能力を有している」、「トラブルシュータ―である」、「組織の力を引き出す」、「強い意志と実行力をもって与えられた任務を達成する」です。

 実戦では、悪い情報ほど早く正確に報告しなければなりません。できなければそこから崩れます。

 報告の前に悪化をしない応急処置を素早く行い、急激な悪化を一時的に止め、報告を行い組織で対応する必要があります。

 大量に出血した時の対応をイメージするとわかりやすいかもしれません。

 

素晴らしい戦略も組織が動いて力を発揮する

 

 いくら素晴らしい作戦や戦略があっても、組織が思った通りに動かなかったり、機能しない状態では、勝利することはできないと考え、内部を変えることに力を注ぎました。

 一番は、『自分の意識と行動を変え、能力向上を常に続けることである』と常に自分に言い聞かせました。出勤前、風呂に入っている間、ランニングをしているときなど、何回も自分の行動と部下の反応・行動を頭の中に何回も映像のように映して、何度も点検し、改善すべきこと、良かったこと、部下が笑顔になったこと、厳しく躾けなければならないことを整理し、実行しました。

 諦めなければ負けはありません。「黒が白になるまで徹底的に戦い続けろ」と部下に命令を出し、自分は先頭に立って部下とともに、ブレーキの壊れたダンプカーのように突き進みました。

これは、私のキャラです。みなさんのキャラを生かして部隊を統率して下さい。

 

 

 


イラク派遣隊長が語るロケット弾が降り注ぐ復興支援 戦闘組織に学ぶ


イラク派遣隊長が語るロケット弾が降り注ぐ復興支援 戦闘組織に学ぶ

 

よく考えて、前へ! : 方面隊運用と福島原発対処 戦闘組織に学ぶ


よく考えて、前へ! : 方面隊運用と福島原発対処 戦闘組織に学ぶ

 

現代戦におけるスナイパーの運用と展望


現代戦におけるスナイパーの運用と展望

 

二見龍レポート#13 自衛隊の元狙撃教官が語るスナイパーの育成方法


二見龍レポート#13 自衛隊の元狙撃教官が語るスナイパーの育成方法

 

駐屯地司令の日常


駐屯地司令の日常

 

二見龍レポート#14 照井資規が語るコンバット・メディックの最前線


二見龍レポート#14 照井資規が語るコンバット・メディックの最前線

 

自衛隊式セルフコントロール


自衛隊式セルフコントロール

特殊部隊vs精鋭部隊 最強を目指せ


特殊部隊vs精鋭部隊 最強を目指せ



関連記事紹介

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。