ウクライナ情勢 小国のドクトリン

ウクライナ情勢 小国のドクトリン

 

 一般の人には馴染みのなかった戦争に関する「軍隊の戦力の造成要領」「兵士を養成するために教育訓練に必要な時間」「HIMARSなど西側諸国から供給される新装備を使いこなすために部隊が行わなければならないこと」など、普段の日常生活では触れたことや考えたこともない内容が多く、軍事の専門家が解説することによって、その行動の意味、難しさ、ゲームのようにすぐには機能しないことなどが理解できます。

 そのため、テレビを始め各種メディアにおいてウクライナ情勢は、軍事に詳しい人物が毎日のように解説するようになりました。

 本書は、2022年ロシアがウクライナへ侵攻を開始し、同年10月までの戦いについて、陸上自衛隊で養った「教育訓練」「大部隊の運用」「戦略・戦術」に基づき解説をしたものです。

 国力の大きい国と小さい国とで戦争が起った時、戦争が長引けば長引くほど、国力の消耗戦となるため、国力の大きい国が絶対的に有利になっていきます。

 なぜならば、戦争を継続するための豊富な資金、兵器を生産する工業力、兵士を提供できる人口が圧倒的に優位だからです。それが今までの「戦争の方程式」でした。

 2022年6月17日にウクライナのキーウを電撃訪問したイギリスのジョンソン元首相は、「戦争の方程式」を変えることができると語りました。

 その言葉の通り、ウクライナは徐々に有利な態勢を保持するようになりました。大きな損害を被ったロシアは、遂に動員へ踏み込まざるを得なくなったのです。

 本書は、勝てぬ大国ロシア、小国ウクライナを支えるドクトリンについて解明していきます。

ウクライナ情勢 小国を支えるドクトリン

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