従来の縦割り組織、各作業を担当するチームが上流から下流へ受け渡していく組織や上からの指示・命令で動く組織は、長い年月をかけて多くの日本企業における企業風土、文化として根付いてきました。
その様な組織は予測可能で変化の穏やかな時代に、ある意味適合していたといえます。
ところが現在、環境の変化は急激であり、予想をはるかに超えたことが日々起こっています。
今までの延長線で考えていても、将来の動きを捉えることが難しくなっています。
変化が緩やかな時代に有効であった「発想をせず、言われたことを行う」「従来からの方式を踏襲し、チャレンジを行わない」「組織ではあるが組織力は発揮せず、個人の力のみに頼っている(個人商店的な組織)」などの価値観や企業風土から脱却しなければならない時が到来しています。
ソフトウェア開発、ゲーム、シンクタンク、特殊部隊などの組織は、その時々の環境、状況に素早く対応していかなければならない環境ありました。
そのため、変化に対応しやすい組織形態をとって順応してきました。けれども、スピードが緩やかな業界では対応が遅れ、従来型の組織のまま取り残されている企業も多い状況です。
市況環境の変化が急激になり、「迅速に環境に対応する組織」が必要になったため、従来の緩やかな環境の変化に対応していた組織」が対応できなくなり、変化していかなければならない状態になったのです。
対談では、豊田氏(アジャイルコーチ)に加えて、特殊部隊に詳しいスカウトのS氏(拙書『自衛隊最強の部隊へ 偵察・潜入・サバイバル編(誠文堂新光社)』を参照ください)にも参加して頂き、特殊部隊のチームビルディング、アジャイル型の組織と特殊部隊の組織との共通点をミリタリーの視点で語って頂きました。