手強いサバゲーチーム -サバゲーチームとの戦闘訓練-

手強いサバゲーチーム -サバゲーチームとの戦闘訓練-

 

 

撃ったら動き、敵を捜す姿勢の良さ

 

休日を使った40連隊の隊員と九州トップクラスのサバゲーチームとの、楽しさの中に完全な本気モードで強さを確かめ合うサバゲー対決は、1対1の戦闘から始まりました。1回戦は1分もかからずサバゲーチームの上手いダブルタップによる射撃で勝負がついてしまいました。続いて、次のメンバーによる2回戦が始まります。入隊して1年目を過ぎたばかりの連隊の陸士の中ではトップテンに入る1士が出てきました。

対戦を見ていると、サバゲチームの遮蔽物をダイナミックに移動しながら索敵と射撃を迅速に行う自衛隊の訓練では見たことのない独特の動作に翻弄されてしまい、綺麗に撃ちこまれてしまいました。

サバゲーチームの索敵の上手さと、障害物から障害物への素早い動きと正確な射撃技術は素晴しいものがあります。

趣味で好きなことを一生懸命追求していくと、こんなに強くなるものなのかと感動するとともに、40連隊を強くする秘訣を何か掴めそうな感じがしました。

正確な射撃技術は、地味な照準と撃発を何度も反復訓練をしていなければ身に付きません。サバゲーチームのメンバーの半分以上の人がこの訓練を趣味の中でこなしてしまっているのに驚きました。

同じことを感じ取ったようで、隊員達も休日にサバゲーを楽しむ会的な気持から、40連隊に戦闘技術の負けはないというオーラへピシッと切り替わりました。

その時、サバゲーチームのメンバーから「隊員の方達から急に強さのオーラが噴き出してきた感じがします。嬉しいです。

今日はとことんやりたいです」という言葉を聞いて、彼らのその強さにこちらも嬉しくなってしまいます。思わず顔をほころばせていると、インストラクターがこの人のコレクションを見て下さいと言うので駐車場へ移動しました。

 

 

武器庫のようなトランクの中

 

この男は、こんなに揃えていますと言って、トランクを開けると、電動ガンのM24狙撃銃、M4、AK47、P226、HK等々、更に北朝鮮軍の戦闘服もあって武器庫と装具保管庫をイメージする充実ぶりに目を見張りました。

「自分達は、ガンハンドリングと正確な戦闘技術を大事にして、ゲームではなく実戦に近い状態を想定してやっています」という話を聞き、このサバゲーチームの強さを支えるマインドも理解することができました。強いはずだなと心の中で言葉にした自分がいました。

 

 

チーム戦の質の違い

 

1対1は、五分五分の戦いの結果となりましたが、サバゲーチームの内の3人は、全勝でした。トップクラスを揃えておけばよかったですねと言いながら、Ishidaはちゃっかりサバゲーチームとの対戦に参加しています。

次は、2対2、3対3、4対4、5対5と障害物を使っての戦いに進んでいきます。戦闘訓練は、1人の敵に対して1人よりも2人、2人よりも3人というようにできるだけ有利な態勢をとるための訓練を重視しています。

1対1はどうしようもない時の緊急避難のための技術を身につけるものです。チーム戦になると訓練の積み上げの差が出てきて、2対2では80%の勝率になり、5対5では負けないような状態になりました。

対戦を通じて、勝敗よりも、お互いにいいところを吸収しようという雰囲気になっていき、隊員も「サバゲーチームとの対戦を経験することにより、いつもとは全然違う初めての戦い方のパターンへの適用力を養う事が出来てよかったです」と喜んでいます。

サバゲーチームも「腕を磨く目標ができました。また、呼んでください」と言ってもらいお互いに強さを目指す仲間意識ができたのが喜ばしいこととなりました。

 

 

ガンハンドリングの重要性

 

サバゲーチームから「40連隊のガンハンドリングは常にきちんとルールが守られていて凄いです」と言われました。反対に私は、彼らがガンハンドリングのレベルを判定できる能力を持っているところに素晴しさを感じました。

サバゲーチームに感謝しながら、彼らの体力の限界まで厚生活動としての戦闘訓練を本気モードでやり続けました。

 

追記
 
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4 Comments


  1. >休日を使った40連隊の隊員と九州トップクラスのサバゲーチームとの、楽しさの中に完全な本気モードで強さを確かめ合うサバゲー対決は、1対1の戦闘から始まりました。(^_^;・・・アノー・・あのことは空挺団の教官も二見さんの度胸にびびったものでしたが、もう書いてもよいのですね?

    1. futamiryu

      規則に基づいて、休日の厚生活動の一つとして超本気モードで楽しんだものです。
      ベージュと黒の上下を着て全員装備を統一し、サングラスをかけていたサバゲ―チームの彼らは、いい動きと目をしていました。レベルの高い2人は、うちにほしいなと思ったほどなので、よく覚えています。
      どうぞ、お書き下さい。というか、よろしくお願い致します。
                                     futamiryu

  2. 1coのsato

    連隊長、市郎さんお久しぶりです。
    当時小倉組で参加していた1coのsatoです。あの頃が懐かしいですね。
    irieとも話たんですが今までのスキルを後輩に残すのが自分達の使命だと思ってます。
    定年まであと数年ですが隊が強くなれる様頑張っていきます。
    またお会いする時があれば御教授お願いいたします。

    1. futamiryu

      satoさん久し振りです。

      陸上自衛隊は、西方への戦力強化、新装備の導入、練成訓練実施能力の低下など、練成訓練レベルは危機的な状態になっています。

      過去も現在も変わらないことは、最前線で任務を行う隊員に必要な戦闘能力をつけておかなければならないことです。

      隊員の戦闘技術のレベルが低いと、敵に簡単にやられてしまいます。

      低い戦闘能力しかなければ、突撃を行っていた消耗戦時代の軍隊と同じです。

      是非、連隊長を始め、皆と力を合わせて、強さを取り戻して下さい。

      いつまでも全力で応援します。

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