勝負に勝つ -勝つか負けるかではなく伸びやかな動きをする-

勝負に勝つ -勝つか負けるかではなく伸びやかな動きをする-

 

 

身体が硬くなる

 

勝ちたい気持ちはとても大切ですが、周りの期待や自分のプライドにより「勝たなければならない」と思い始めると次第に身体に力が入ってきて、伸びやかな動きができなくなります。

力が入って上手くいかなかったのを身体や練習の仕方が悪いと判断してしまうと、調子が徐々に狂っていきます。本来通り伸び伸びやればいいい状態を変な修正をしてしまうからです。元に戻そうと焦ると無駄な動きやミスが多くなり精神的な落ち込みも加わり不調となっていいきます。

勝たなければならない、負けてはいけないと心に願い過ぎてしまうと、肩に力が入ってしまい動き出しがコンマ何秒遅れたり、ミスが怖くなり動きや技が小さくなって消極的な試合や動きになっていきます。柔らかい身体の動きを心がけることが勝負に勝つには必要です。

 

 

伸びやかに動く

 

伸びやかな動きをするには、身体の力を抜くような自然な状態にすることが重要ですが、その前に心の固さや壁を作って広がりのない状態を改善することが必要です。心が固いと身体の動きや言葉も固くなってしまいます。まず、心を伸びやかに開放することが大切となります。

「負けたらイカン勝たなければならない」となっている心を「今までやってきたことを伸びやかに出してみよう」という気持ちにすると固さが取れてきます。古く固くなって伸びなくなったゴムが、作りたてのグーンといくらでも伸びるゴムのようなイメージです。

 

 

自然に身体が動く

 

空手を大学時代やっていた時、春秋の関東リーグ戦や東日本・全日本大会、国公立大会と多くの試合に参加しました。1年に一回程、視界がボーとしているが、相手の身体を見ると隙がある場所がわかり、目の動きや技のおこりや気持ちの動きを察知すると相手よりも早く体が動き「技あり」をとることができる状態になります。試合の「始め」という審判の声とともに、相手がボーと見えて動き
がスローに見えるような感じです。

このような時は、必ず試合のあとの夕食会や打ち上げの時、両腕の震えが止まらず腕を押さえていないとビールをこぼしてしまう状態になります。この状態になるにはどうするかと色々考えたりしてみましたが、どのようにすれば身体をその方向へ誘導できるかよくわかりません。

このような試合の前は、消灯後も隊舎の屋上で納得するまで技の練習をして徹底的に稽古をしますが、3日前から身体を休めるように稽古量を落とします。こんな時は、決まって試合をしている自分の身体が上手く動かないでスローモーションの状態で相手にやられそうになって苦しんでいる夢を毎晩見ます。

試合当日の気持ちは、勝とうというより、今まで練習してきた技が通用するか早く試してみたいという気持ちが強かったのが印象に残っています。

 

 

結果は後についてくる

 

身体が自然に動く時、かなりの稽古を積んでいる状態であり、1日休むだけでも身体のエネルギーが回復する年代に3日軽く体を調整し体調が向上していること、そして、上手く身体が動かない夢は、自由に思いっきり技を出したいと心に強く働きかけ、練習してきた技・技術を思いっきり、無心で試合に出したからではないかと思います。

この時、勝つか負けるかは考えておらず、思いっきり伸び伸び今までやってきたことを出したいという気持ちが強く、思いっきり技を出しているうちに、気が付いたら結果がついてきている状態でした。

そんな時、「負けに不思議な負けなし、勝ちに不思議な勝ちあり」という言葉をいつも思います。

 

 

 

 

 

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