JR新横浜駅で降り案内板の示す日産スタジアムを目指していると、道路が広く落ち着いた街並みが続きます。途中トリコロールサポーターがコンビニで補給しているので、これが定番の行動と思いパンやおにぎりを購入し、新緑を楽しみながら少し歩いて橋を渡ると日産スタジアムが現れます。スタジアムの敷地に入ると、道にスピーカーが設置されて、ディープパープルの「スピードキング」が流れています。これだけでスイッチがもう切り替わります。
試合開始2時間前に入場でき、グランドではジュニアの試合をやっているので、それなりに楽しめます。試合が終了すると地元の女子高チアリーダー部のアトラクションとマリノスのチアリーダーで会場を盛り上げます。1時間前になると選手が入場しボルテージが一挙に上がり、練習が始まります。選手の入場とともに、サポーターの応援が試合と同じパワーで開始されます。練習間ずーとし続ける応援はどれだけ選手にパワーを与えているか、その効果は絶大であることが実感できます。
プロの練習はある意味試合よりも面白いといえます。40メーター近い距離のパスは柔らかく蹴ったように見えても伸びのあるボールが毎回正確に相手の足元に供給されています。キーパーの練習でもコーナーキックのボールを思い切ってジャンプして捕るボールが正確に蹴り込まれます。シュート練習では、ほとんどのシュートがゴールに吸い込まれる精度です。
試合で練習通りの事をすることの難しさがよくわかります。中村選手はまだ体調が戻っていないためか、キックの調整を続けていますが、「シュンスケー」とグランドを移動する度に皆が応援します。練習間熱い応援が続いています。
アウェーで試合をする湘南ベルマーレのスタメン発表は、一覧表をスタジオのDJが淡々と読み、あっという間に紹介が終わります。それをマリノスサポーターはクリーンに拍手で迎えてます。
マリノスのスタメン発表になると、今迄にない音量の「ユーリアリーガットミー」が鳴り響き、ソリッドでパワフルな声を出すDJがマリノスの選手一人一人を映像とともに紹介していきます。
音楽が変わり、マリノスの選手が活躍している映像や相手に倒されても立ちあがり向かっていく姿をスクリーンが写し出し始めると、何処に持っていたかわからないかったトリコロールの手旗をほとんどのサポーターが出してゆっくり横に振り始めます。会場に一体感が生まれ、二階席に何十畳もある大きなフラッグ二つが広がっていき選手入場となります。
選手入場となるとトリコロールのマフラー型タオルを上に掲げサポーター全員で出迎えます。
統一美のある動きでマリノスサイドのゴール方向に陣取っている応援正規軍が力強い声と思いで応援しています。多くのホームサポーターの強い思いで充満するホームゲームの有利性は予想以上のものがあることを初めて知ります。
アトラクションもホーム側の席で行われ、アウェーチームとの差が歴然としています。アウェーの洗礼とは凄いなと感じます。ここで勝ち星を拾うのはなかなか難しい状態です。湘南ベルマーレのサポーターも選手の士気を鼓舞するため気持ちと声を送り、アウェー戦の環境でチームが不利にならないように頑張ります。
試合の流れや戦機は短い時間で両方のチームを行き来します。練り上げた戦法で相手の動きをお互いに封じる戦いをしながら崩していきます。相手に対して戦法が効かなかったり、対抗策をとられて少しでもバランスが狂うと選手交代をしたり、戦法の修正をしています。
ベルマーレが次々に選手交代をして、攻撃的に切り替えてくるのをマリノスは、ディフェンスラインを高めにとってコンパクトなサッカーにしながらベルマーレの交代の成果を封じました。マリノスへ流れが変化しそうな時にフレッシュな選手を入れて試合の流れを変える監督の采配が的中し、ゲームが動きます。
若い女性ファンが多く、後ろの席でゴール前でマリノスがホールを奪われると「ちょっとちょっと」と心配し、中盤で上手くボールを奪うと大きな拍手を送ります。素晴しい活躍をした選手にはそれぞれの選手の歌があり、活躍した選手の歌を歌って称えます。ゴールの時は、ゴール時の歌が歌い終わるまでみんな立ち上がって称えています。どれだけ選手に力を与えているかわからないほどの活躍です。
お互いのチームに敬意を表し、サポーターの行動はとてもクリーンです。そのクリーンな行動は試合を行う選手へも影響を与え、クリーンな試合にしています。更に、スタジアムにゴミを捨てている者もおらずきれいな状態で試合場を後にしています。
地域のチームを地域の人がしっかり応援する文化が根付いてきたんだと感じる一日となりました。
いい試合でした。
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