オオクワガタの散歩や脱走続出のオバサンの考えるオオクワガタ飼育

オオクワガタの散歩や脱走続出のオバサンの考えるオオクワガタ飼育

 

 

オオクワガタの魅力をより多くの人に

 

日暮れが早くなる9月中旬になると、電灯の回りに虫が集まらなくなり、これで今年のクワガタ採集も終わりかなと妙に毎年寂しさを感じてしまいます。反面、多くの人へ里子に出したオオクワガタ飼育での珍道中の報告が入ります。オオクワガタを飼育してみたい人は、子供よりも大人が多く、小さい時からの幻のオオクワガタを飼ってみたかったという人が割合多いのに驚きます。

飼育ケースとマットゼリーの準備ができた人に新成虫を渡し、「涼しい所が好き、直射日光は当ててはならない、マットが乾いてもゼリーを切らさないようにしておけば水分補給はできる」と簡単にレクチャーし、後はネットでオオクワガタについて色々調べるのも楽しみですと伝えます。

「夏出てくるので、暑い方がいいと思っていました。クーラーの部屋の方がいいんですか!暑ければ暑いほどいいのは間違いですね」と初めてクワガタを飼育する人が目を点にして驚くのを見て、返って驚かされます。

 

 

4頭飼育していて、4頭脱走

 

是非飼ってみたいという同じ職場の中堅どころの人に、2ペア差し上げました。1週間後オオクワガタはどうですかと尋ねてみると「4匹脱走して、オスは捕まえました。大丈夫ですメスも必ず捕まえます」と下を向いて罰が悪そうに答えます。

オオクワガタのメスは力が強いのでマットを入れ過ぎると蓋を開けてしまうので注意して下さいと伝えると、「わかっています。大丈夫です」と返ってきます。

1週間後、「無事にメスを捕まえました」と報告があり、良かったですねというと彼の顔が今一つさえません。

また、1週間過ぎると職場仲間から本当の事を言わないといけないんではないですかといわれた彼が、「すみませんまた、全部脱走しました」と言います。言った通りの飼育ケースの状態になっているか彼に問いかけると「大丈夫です。やっています」と返ってきます。

そうだとすると脱走することはないはずではと思っていると、彼が小さい声で質問してきました。

「オオクワガタに散歩は必要ですか?」

 

 

驚愕の事実が明るみに

 

オオクワガタに散歩が必要かとは、未だ受けたことのない質問が返って来ました。いりませんよ、と答えると、「何故ですか、運動不足になったり、狭い所にいると可哀想ではないですか?」

木のウロにいたり、狭い所を好むので全く問題ないのにどうしてこだわるんですかと、問いかけると

「私の母親が、オオクワガタのことをたいそう気に入ってしまい、毎日4匹家の広い所に放して自由に散歩させないと可哀想だし、日光に全く当たらないと長生きしないと言って、仕事へ行き私がいない時に、オオクワガタの身体を1匹、1匹糸で結んでどこかいなくならないようにして庭で日光浴をさせてしまうのです」

どうしましょうかと言います。「犬と猫のように可愛がろうとしています」と余りにも真面目な顔でいうので爆笑です。

紙に大きな文字でオオクワガタを飼う時に気を付けることを記述してお母さんに渡して説明してもらうことにしました。

 

 

取扱説明書のしつこい程の記述の必要性

 

この話を家内にすると、大爆笑の後、「ある意味大切に飼って頂いてよかったじゃない」、「あと、あなたの話から学んだのは、色んな取扱説明書がなぜあそこまでしつこく、くだらない事まで記述されているか、クワガタ散歩・日光浴事件で理解できたことね」

オオクワガタ飼育珍道中は、ユーザーの幅が広がると更に盛り上がると思います。

 

【kindle本が発刊されました】

 

 

天然オオクワガタを求めて-山梨県韮崎一帯オオクワガタ採集記-
天然オオクワガタを求めて-山梨県韮崎一帯オオクワガタ採集記-

 

かつてのオオクワガタ有名産地、山梨県韮崎一帯で天然のオオクワガタを求めた採集記が完成しました。本書は、「1年を通じた採集記」、「採集幼虫のその後」、そして、「20年前同じ場所で体験した採集記録(加筆)」の3部で構成されています。

 

 

 

追記

最高に沢山怒られた日 オオクワガタ脱走事件
家内の叫び声と「シューします」が鮮明に蘇ります。

巨大犬との戦いは -オオクワガタ採集体験記-
ダムの絶好の灯火採集ポイントに到着し、これから探そうとした瞬間に巨大な犬が襲って来ました。

オオクワガタから学ぶ夫婦観
オオクワガタのオスとメスは、本当に仲良く次の年の産卵まで過ごします。産卵後はメスの怖さを知ることになります。

採集や飼育とは少し違った視点のオオクワガタにまつわる楽しい話です。お楽しみください。

 

 

 

 

【kindle本が出ました】

 

二見龍レポート#1 ネイティブ・アメリカンの狩りの技術を伝える川口拓氏との対談
二見龍レポート#1 ネイティブ・アメリカンの狩りの技術を伝える川口拓氏との対談

 

 

 

40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術
40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術

 

 

本書は、実戦で強烈な威力を発揮する「スカウト」の戦闘技術に触れた瞬間、根底から意識が変わってしまった隊員たちが、戦場から生き残って帰還するために、寸暇を惜しんで戦闘技術の向上へのめりこんでいく姿を記録したものです。

そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。

 

 

 

40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準
40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準

 

 

『40連隊に戦闘技術の負けはない―どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準―』
に登場する隊員たちが訓練を通じ成長していく姿は、若い人達に限らず、人材育成全般にも多くのヒントがあると思います。
 人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
 読み方は自由に、肩肘張らず、気楽に読んでいただき、志を持ったインストラクターと若い隊員たちの記録を堪能して頂ければ幸いです。

 

 

 

オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界
オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界

 

 

オオクワガタに出会い、採集やブリーディングを始めて、いつの間にか20数年が経ってしまいました。
 日本各地のオオクワガタの有名ポイントで多くの仲間と出会い、採集をした楽しい思い出やズッコケ採集記は私の宝物です。
 オオクワガタを通じ、色々な経験や学びがあり、人生が豊かになった感じがします。そんなオオクワガタ採集記をお楽しみ下さい。

 

 

 

オオクワガタ飼育記 ~マット飼育による美形・大型作出テクニック~
オオクワガタ飼育記 ~マット飼育による美形・大型作出テクニック~

 

 

マット飼育は、菌糸ビンのように簡単に大型を作出するのは難しい飼育法ですが、綺麗な個体を得ることができ、安価で多量にオオクワガタを飼育できることが魅力です。
 本書により、マット飼育のコツを積み上げ、皆さんの目指すオオクワガタを作出して頂ければ幸いです。

 

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