成長する部下、伸びる部下、将来楽しみな部下は絶妙なタイミングで報告する

成長する部下、伸びる部下、将来楽しみな部下は絶妙なタイミングで報告する

 

 

上司の信頼を得る報告の仕方

 

上司やカスタマーへ絶妙なタイミングで報告できる部下は、20代でも上司から信頼感を得て日々生き生きと的確に仕事を行うことができます。そして、成長を続けながら周りから信頼を得ることができます。このタイプの部下は、通常の報告を5分以上しません。上司への報告事項を貯め込み、長い時間報告するようなパターンを選択しないからです。
また、上司の指導を受けながら、仕事の結節となる時期や重要な内容は、会議で議論や結論を得るように進めることができます。

どのような報告をすればいいかという視点は、非常にシンプルです。

上司は、上司の前に普通の人間であるというところがポイントとなります。

毎回報告事項を貯め込んでしまい、上司がサッと判断したり指示ができるような内容ではなく、深々と間違った方向へ進み修正をしなければならなかったり、トラブルが発生していて背景事項から確認しなければならず、報告時間が長く、ねじれてトラブルの多い内容は、聞きたいものではありません。

何度も続くと、「また、長くて面倒な内容だな」と内心顔を見ただけで嫌になるものです。
また、報告の少ない部下は何をしているのか、案件はどのようになっているか心配になります。何故一人で抱えているのかと不安になります。

上手く仕事が進まなかったり、上司に信頼してもらえない人は、まず報告のタイミングと内容を修正する必要があります。

 
 
 

上司からのアドバイスを得て仕事を進める

 

仕事を進める時、上司の指針を掴むことから始めます。
これから仕事を始め進めるための上司のイメージを確認し、自分のイメージと重ねてみて、今一つはっきりしないところや進め方に不安がある部分を上司に確認しズレが無いようにします。

自分の頭の中で考え抜き時間をかけて企画書をガッチリ作り上げ、分厚い書類をもって上司に報告をする前に、イメージの重ね合わせをする必要があります。何も話も聞いておらず分厚い企画書をもってきてお願いしますでは、部下思いの上司であっても疲れます。また、すぐに内容を理解して的確な指示を出しにくいものです。

企画書を作る前に、「今回○○の企画を進めようと考えています」と上司と一緒に歩きながら、または、空いている時間や昼食を一緒に食べている時に一言話すと、「この手のは、ここがポイントだから」、「だれだれさんが以前やっていたので話を聞いてみるといいよ」と返ってきます。

これも、立派な報告であり、業務の指針受けです。

同じようには、色々なタイミングや雑談の時間なども使い、「○○の企画は、9月末を目途に作成し、△△と□□を重点に進めます」と話すと、「ああ、先日言っていた件か、□□はどのように進めるの」と返ってきたら「このように進めます」と少し丁寧に話します。

方向があっていれば、「そうだね」となり、イメージが合わなかったり、不十分な所や心配なところがあれば「こうしたらいいね」、「ここはもう少ししっかり詰めておくのと関係するところと打ち合わせが必要だ」とアドバイスや指針をより具体化した内容を話してくれます。

この時点で、上司の頭の中に企画の内容がインプットされ、イメージが少しずつ出来上がった状態になります。

ここまでくると、上司は一寸した時に、部下へ自分の疑問点やハッキリしていないところを反対に聞いてくれるようになります。

 

 

イメージを具体化しつつ、わからないところを確認

 

次に、概要版か目次表を作り上司へ報告をします。上司は全体のイメージができているので、概要版か目次表で更に問題点や詰めなければならないところを理解して指導してくれます。
上司から指摘された部分を機会を見つけて指導を受け修正します。

そして、上司とのイメージが一致したら、「この方向で○○企画書を作成します」と言うと、「いいんじゃないか」と返ってきます。企画書を作成しながら、文書にしていくと更に気づきがあり、修正点があれば上司に報告をします。

このようにすると、上司は、少しの時間で全体像や具体的な内容を理解することができ、必要なところがあれば指示を出し、内容を詰めながら進めていくことができます。少しずつ上司の信頼が高まっていきます。

報告書がキチンとできる時には、説明しなくても全体を把握し、ポイントを理解しているので、他部署や上司の上司へ必要なところを事前に話をしたりすることが可能になっています。

上司は、部下の敵ではなく、心強い味方です。

心強い味方の力を上手く使うことができると仕事の進む速度と内容は大きく変わります。上司も安心して適切なアドバイスに心掛け、部下も思いっきり仕事に打ち込むことができ、成長していくため、組織も活性化していきます。

若手が成長し、風通しのいい職場環境は、仕事への姿勢が益々良くなり、人材育成も進み、力強くスマートに活躍するメンバーに溢れた場所になります。

そして、多くの人が集まります。

 
≪次のブログも参考にしてお楽しみ下さい≫
 
新入隊員(社員)へ「人事評価はどのようにするのか」
 
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【kindle本が出ました】

 

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40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術
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本書は、実戦で強烈な威力を発揮する「スカウト」の戦闘技術に触れた瞬間、根底から意識が変わってしまった隊員たちが、戦場から生き残って帰還するために、寸暇を惜しんで戦闘技術の向上へのめりこんでいく姿を記録したものです。

そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。

 

 

 

40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準
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『40連隊に戦闘技術の負けはない―どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準―』
に登場する隊員たちが訓練を通じ成長していく姿は、若い人達に限らず、人材育成全般にも多くのヒントがあると思います。
人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
読み方は自由に、肩肘張らず、気楽に読んでいただき、志を持ったインストラクターと若い隊員たちの記録を堪能して頂ければ幸いです。

 

 

 

オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界
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オオクワガタに出会い、採集やブリーディングを始めて、いつの間にか20数年が経ってしまいました。
日本各地のオオクワガタの有名ポイントで多くの仲間と出会い、採集をした楽しい思い出やズッコケ採集記は私の宝物です。
オオクワガタを通じ、色々な経験や学びがあり、人生が豊かになった感じがします。そんなオオクワガタ採集記をお楽しみ下さい。

 

 

 

オオクワガタ飼育記 ~マット飼育による美形・大型作出テクニック~
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マット飼育は、菌糸ビンのように簡単に大型を作出するのは難しい飼育法ですが、綺麗な個体を得ることができ、安価で多量にオオクワガタを飼育できることが魅力です。
本書により、マット飼育のコツを積み上げ、皆さんの目指すオオクワガタを作出して頂ければ幸いです。

 

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3 Comments

  1. まう@東大阪

    いつもブログ拝見しております。熊本ではお疲れ様でした。なかなか現地へはいけないので、個人、会社、労組でいろいろ提案して支援させていただいてます。  さて、人の育成について読ませて頂くと耳が痛い(目が痛い??)です。自分もそこまではできてないです。50歳を超えた今は、部下もおらず孤軍奮闘しておりますが自由に動ける身分になりました。入社以来育てた後輩や部下は、出来る人間は引き抜かれ、部課長に昇進し私を自由にさせてくれてます。できなかった人間はほとんどやめたり、メンタルヘルスで休職したりしてます。そんな私ですが入社以来気をつけていることがあります。「先憂後楽」で仕事を進めることです。何事も最初に苦労して調べ、前倒しで作業し、関係部門に予定より早く展開する。このことで、問題点の洗い出しや対策が早くできます。そして空いた時間で+αを加えることで質が向上します。評価も十分にできることで、相手(客先)の満足と信頼に繋がり、次の仕事につながります。そうして30年。コンプライアンスなどで動きにくくなった世の中で、今だ浪花節を使うこともあったり、マニュアルを裏読みして抜け道を探したり、あまり新人教育に良くないこともあります。部下が1つ言われたら10の事を瞬時に提案してみる。そこから吟味は慎重にする。報告や提案は相手の反応を予測して聞かれそうなことを事の資料をあらかじめ準備する。こういう自分の行為を楽しめるようになれば、独り立ちしたなぁと送り出せるように思います。  二見さんのブログを拝見すると初心に戻りますわ。 これからもよろしくお願い致します。m(_ _)m

    1. futamiryu

      まう@東大阪 様

      的確な素晴らしいコメントありがとうございます。
      まう@東大阪様のコメントのような職場は、風通しが良く溌剌としていて毎日出勤し仲間と会うのが楽しみな職場となります。
      この環境で一緒に仕事をしたメンバーとは、役職にとらわれず信頼のおける長い付き合いのできる仲間になります。

      まう@東大阪様、引き続き、よろしくお願い致します。

      色々な人の人生・仕事への姿勢を紹介し、皆様の参考になれば幸いです。
      当ブログへ多くの方のコメントをお寄せいただければと思います。

                              futamiryu

  2. Pingback: 組織の活力を上げる方法はチャレンジしている部下を褒めること | 戦闘組織に学ぶ人材育成

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