人前で話すポイント -耳に心地よいスピーチは人を満足させる-

人前で話すポイント -耳に心地よいスピーチは人を満足させる-

 

 

喉ごしのいいスピーチ

 

スピーチは、聞く人の耳にすんなり入り、人から称賛を浴びるには、聞いた話の喉ごしの良さが重要です。耳に心地よいスピーチは、人を満足させます。聴き手は何を望んでいるかを常に考え、時々上品な笑いが取れると、喉ごしの良さが続きます。内容は勿論重要ですが、聞きやすく話すことがポイントとなります。

喉ごしのいい話は、最初のインパクトが心地よく、初夏の気持ちの良い季節に静かな海を船のデッキで風を受け、青い空と海原を満喫しながらクルーズをしている感覚です。

喉ごしのいい話をするポイントは、「話す人の状態」、「会場の雰囲気作り」、「聴き手の望んでいる内容を提供しているか」、「笑いの効果」です。

いい話ができたかどうかの評価は、話を聞いている人達の拍手の量と笑顔です。

形式で行う拍手ではなく、自然に発生し急速に拡大する拍手は、聴き手の満足度と感謝を表します。

この状態の時、聞き手は笑顔になっています。

 

 

穏やかな空間を作る

 

話す人が緊張している状態だと、聴き手は一瞬で緊張状態を感じ取り、会場全体が緊張した空気となり、堅い雰囲気になります。

更に、緊張状態を継続したまま話を続けていくと、会場の空気が悪化し、次第にギスギスした雰囲気になっていきます。

まず、話す前、必ず鏡で自分の顔を見ることが重要です。鏡を見ることにより、自分の一番いい顔はどんな顔なのか確認できるからです。

あなたの笑顔や柔らかい表情が、聴き手を笑顔にし、穏やかな心にするとともに、会場の雰囲気を柔らかくします。

ゆったりした心は、上手い話術でよどみなく話をしようとするのではなく、素直に自分の心と言葉を使って、上手くはないが、伝えようと思うと気持ちが穏やかになり、ゆったりした心になります。

上手く話そうとするのではなく、自分の言葉で伝えようとすると、多少話で噛んでしまっても、人間らしくていい感じだと聴き手は感じます。

滑らかに話しても、心のこもっていない話は聴き手の心を掴むことはできません。

 

 

聴き手は何を望んでいるか

 

上手く伝えようとすると余分な説明や話が冗長になり話の焦点や伝えたい事がぼやけます。

本人は、上手く伝えたと思っていても、聴き手は、話の内容が薄く広くなり、話題が色々移っていくので何を話しているのか理解しにくく、心に響きません。

このような状態を続けていると、聴き手はだんだん疲れていき、話に興味が無くなり面白くなくなります。

自分が伝えたい事ばかり考えるのではなく、聴き手は何を聴きたいのか、何度も自分に問いかけ、自分サイドの視点から聴き手サイドの視点で話す内容をチェックすることが重要です。

次に、心に響く言葉を使い、話を簡潔にまとめます。

聴き手の望んでいる内容を心に響く言葉で分かり易く表現し、話す容を裏付け、印象に残るような「自分の経験」や「経験から得た教訓や知見」を話すと、実体験から得たあなた独自の話となり、具体的で聴き手の心を話に引き込むことができます。

 

 

伝えたい事や内容を凝縮させる

 

まず、伝えたい内容を話す前に頭の中でまとめます。まとめた後、話を伝える核心となる重要な部分を明らかにするため、核心に触れていない言葉を削っていきます。

核心となる話の内容が明らかになります。

次に、伝えたい内容をどのような言葉や表現を使うと聴き手の心に響くか、自分の頭の中で表現の仕方を選択し、心に注ぎ込まれる言葉を捜します。

内容を恐縮させた話と心に響く言葉を使い、自分の頭の中で何回もスピーチをするイメージトレーニングを行います。

詰まったりするところは、修正したり、思い切って削除し、自分の心に一番響く内容と言葉を使い完成させます。

自分の心が動く内容や言葉は、聴き手の心に響きます。

 

 

笑いは空気を撹拌しきれいにする

 

笑いは、集中して疲れてきた聴き手をほぐし、聴き手は笑うことによってもっと話を聞こうという気持ちになります。

笑うことによって会場全体の空気が動き、雰囲気が柔らかく新鮮な状態になります。

20分に一回程度、上品に笑える話ができると効果的です。

笑いをとるのはなかなか難しく、場数を積んで受ける話や話し方を磨いたり、人から学び取る必要があります。

幾つか、笑いをとれるアイテムを持っていると、いつでも「場面」や「空気」を変えることができるので有効です。

 

 

いい顔で動作を入れて話す

 

身振り手振りを入れると良いと言われますが、その通り重要なポイントです。

身振り手振りを入れると、あなたを見ている聴き手は、立って動かず話す静止画面から動きが出て画面が変化するため、時間が経過しても新鮮さが維持されます。

そして、身振り手振りにより、あなたの言葉が会場の奥まで飛ばされ聴き手の心に届きやすくなります。

更に、マイクを持って会場を歩けるのであれば、話の内容に合わせ、歩いて立ち位置を変えると、多くの聴き手に言葉が届き有効です。

最後まで、自分のいいイメージの顔の状態でいることを意識し、話を続けます。

 

 
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