説明に対する理解力が高く、不安定なところを迅速に見つけ指摘ができ、「このまま成長したら、将来が楽しみ」と思う基本性能の高い若手社員がいます。しかし、基本性能の高い社員も、ストック勝負をしていると、普通の社員か、厄介な社員になる危険があります。
ストック勝負をしている社員は、入社5年~10年後、光輝いたものが無くなり、将来性もしぼみ、実力は急激に減速し、周り集まっていた人達がいなくなります。
基本性能はいいのに、色あせてしまうのは何故でしょうか。
入社時点のスタートラインでは、基本性能の高い社員は、人よりも抜きん出ていて良さがとても目立ちます。
基本性能を磨きチャレンジして力を付けていくと「ストック+積み上げ」になり、更に成長していきます。
しかし、抜きん出ている高い基本性能に頼って力を付ける努力をせず、いつまでも入社時の力だけで行動していくと「ストック勝負」になります。
入社当初からしばらくの間、周りよりも抜きん出ている自分の力にうぬぼれ、鼻が高くなり、プライドも高くなります。
5年も経過するとストック勝負で仕事をしているタイプは、「ストック+積み上げ」の社員に追いつき追い越されていきます。
「追いつき、追い越されたことを認める=プライドと優れた自分の否定」と感じ守りに入ります。
基本性能で抜きん出ていた自分が追い付かれ抜かれていくこと、「負ける」ことを自分自身で認めたくないため、自分が負ける状態を作らないように「後ろ向きの努力」を始めます。
守りとは、「できることだけやる」、「やったことをアピールする」、「不安な仕事は断る」、「出来そうにない仕事は他人に振る」行動です。
出来るだけのことをしてきた薄っぺらい経験を頼りに、上手く立ち回ろうとします。
高い基本性能が守りの態勢を作るので、当初有効に機能します。
入社7年から10年経過すると、周りの社員は、成長し、能力が向上していくため、仕事の範囲や深さがどんどん広がっていきます。
簡単な仕事も人に振ったり、断り、小さな土地を守り続けている人は、目立ち始め、問題社員として浮かび上がってきます。
自分を守るため、出来るかどうか不安に感じる仕事を仲間に頼んだり、後輩に振ります。
徐々に自分を守るため仲間に責任や小さな失敗を押し付けるようになります。
逃げられない失敗をしてしまったり、自分でできるかどうかわからない仕事を担当しそうになると、「正規に教育、研修を受けていないから、若いメンバーも私のようになる失敗したり不安になる」、「事細かな指示や細部まで示したマニュアルがないから」と反発します。
周りは、この程度の仕事も自分でできないのかと、呆れ、一緒に組んで仕事を敬遠するようになります。
入社10年が過ぎた段階で、入社当時の能力程度で、自分の出来るだけの狭く簡単な仕事をしている姿になります。
ストック勝負では勝てません。基本性能が高ければ高い程、影響力が大きく、周りの社員へ伝染する可能性もあります。
ストック勝負をしないこと、有能な若手社員を成長させることが、個人と組織のためになります。
ストック勝負をする社員に気を付け、仕事への姿勢を修正をして下さい。
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