獲得した情報から将来を読み取る「情報処理」 – 混乱せず確実な対応を可能にする方法 - 

獲得した情報から将来を読み取る「情報処理」 – 混乱せず確実な対応を可能にする方法 - 

 

 

最強で負けない体制 = 「情報」と「運用」の一体化

 

敵(災害含む)の行動を抑え込み、自分の持っている能力以上の優位な態勢や成果を可能にするには、「獲得した情報(情報)」と「情報に基づく対応行動(運用)」を連携させます。
更に、敵の先の先をとる行動を可能にするには、質の高い情報を獲得し、情報を処理することによって将来を予測することが必要となります。

仕事においても、「情報」と「運用」を連携させることのできる人は、常に、先手先手で、先を見ながら行動できるため、確実で負けない粘り強い力を発揮します。

武道でいう「先の先」と同じように、質の高い情報を獲得することによって、相手が行動するよりも早く動くことができ、相手を抑え込み、有利な態勢をとることが可能となります。

これは、武道や実戦、災害対応に限らず、日々の業務や生活全般にも応用できます。

 

 

質の高い情報、信頼性の高い情報とはを決定する「情報処理」

 

敵に勝る行動をどこまでとれるかは、「情報処理」の精度に左右されます。

入手することによって、相手よりも先んじた行動が可能となり、 作戦行動や日々の業務を容易にする、「質の高い情報」とはどのような情報でしょうか。

質の高い情報は、まず「欲しい情報」であること。「時間的に有効な情報」であることが重要です。

欲っしていない情報がいくら集まっても、その情報には価値はありません。
また、12時までに欲しかった情報が、間に合わなかったり、既に誰もが知っている情報になっってしまっている14時に入手できても、情報としての価値はゼロになるからです。

そして、「欲しい情報」、「時間的に有効な情報」入手した情報に加え、情報は、信頼性が高く、正確でなければなりません。

また、行動を行う時や迷っている時は、どうしても入手した情報に警戒せずに飛びついてしまったり、自分に都合の良い情報を信じやすく、都合の悪い情報を排除しようとします。

信頼性が低く、正確性の欠ける情報でも信じてしまうこは、間違った判断と行動となり、失敗に直結します。

獲得した情報は、信頼できる人物から入手した情報なのか、噂で流れている情報なのか、公刊文書から得た情報なのか、資料源の信頼性を評価する必要があります。

併せて、獲得した情報の正確性を評価をしなければなりません。

 

 

情報を評価する具体的な方法「情報処理の第一歩」

 

例えば、1キロ以上離れている事象をある人から情報として提供されたが、この情報はどこまで正確で、どこまで信じていいものかを評価します。
裸眼により、車の種類と乗っている人数、降りた時に運んだ物を確認した報告があった場合、この情報は正確な内容か確認する必要があります。

一般的に裸眼で確認した情報ならば、車種がワンボックスかセダンかギリギリ判定できるかもしれませんが、人数や運んでいるものの確認はほとんどできないはずです。

まず、報告者の位置から目標の車が地形の起伏や、建物、植生により確認できるか、地図上で点検します。報告者の位置は非常に重要となります。報告者自体の位置が間違っていた場合、全く違う車を見たことになるからです。

また、建物が障害物となり見えないのに報告をしてきたのならば、これも目標と異なる車を報告しているか、虚偽の報告をしていることになります。

更に、報告している人の業務遂行能力からも正確性と信頼性の判定を行います。日頃の行動や業務で間違った報告を時々上げている人なのか、常に正確な位置と内容を収集している人であるか、その人のレベルも判定します。

更に、持っているものが6倍の倍率の双眼鏡なのか、倍率がそれ以上の光学機器であるのか、暗視装置が付いているのかなどから、装備している物からも、情報を提供する資料源の信頼性と情報の正確性を判定します。

 

 

情報が最強の武器と化す「情報処理」

 

情報は、獲得した情報を適正に分析・評価し、如何に具体的に行動に結びつけるかが重要となります。情報を得ても状況把握で満足してしまうだけでは、情報が有効に使われている状態とはいえません。

獲得した情報から、「将来を読み取る」ための情報処理を行う必要があります。情報処理を如何にするかで、情報の価値が大きく変わります。

情報処理は、あらかじめ将来起こりうる可能性のある行動パターンを3通り程度に区分します。そして、3通りの区分の行動を決定づける重要な情報は何かを明らかにします。

簡単な例として、あるポイントを8時までに通過したら、3つパターンの中の1番目パターンをほぼ間違いなく選択するという場所と時間に情報を収集する人やセンサーを配置します。同じように各パターンを決定づける重要情報の取れるポイントに人やセンサーを配置します。

行動パターンを決定づける場所と時間に情報を入手するための人やセンサーにより、ダイレクトに重要な決定情報が取れれば、将来起こりうる行動が把握でき、先の先の行動を可能にします。

その決定情報となる情報が、正確性や信頼性を欠いていたり、ガセの情報であれば、大きな読み間違いをすることになり失敗につながります。

このため、情報の信頼性と正確性の判定が重要になります。

決定情報を収集できるポイントを何か所も設定でき、更に早期に決定情報を把握できるポイントであれば、先手を打つ判断を迅速に行い、準備の時間をたっぷりとることができます。

決定情報を収集するための網を張ることができれば、相手よりも早く対応でき勝負は決まります。

今回、情報処理の一面を簡単に触れました。

情報処理について、また、機会を見つけて紹介したいと思います。

 

 
≪次のブログも参考にしてお楽しみ下さい≫
 

 
栄光を掴み取る組織と人間作り-人を生かす組織、強く活力のある組織-
 
実戦では敵指揮官の性格、今まで行ってきた訓練内容を知らなければならない
 
チャンスを運ぶ女神は強い意志と積極的な行動をとる人と組織を選ぶ
 

 
 

【kindle本が出ました】

 

本書は、実戦で強烈な威力を発揮する「スカウト」の戦闘技術に触れた瞬間、根底から意識が変わってしまった隊員たちが、戦場から生き残って帰還するために、寸暇を惜しんで戦闘技術の向上へのめりこんでいく姿を記録したものです。

そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。

 

40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術
40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術

 

 

 

『40連隊に戦闘技術の負けはない―どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準―』
です。

40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準
40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準

 

『40連隊に戦闘技術の負けはない―どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準―』
に登場する隊員たちが訓練を通じ若い隊員が成長していく姿には、若い人達や人材育成に関する多くのヒントがあると思います。

人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。

読み方は自由に、肩肘張らず、気楽に読んでいただき、志を持ったインストラクターと若い隊員たちの記録を堪能して頂ければ幸いです。

 

 

関連記事紹介

1 Comments

  1. Pingback: 兆候を確実につかみ取ることができる情報活動 -情報処理- | 戦闘組織に学ぶ人材育成

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です