組織を変えるためには、仲間が最低50%以上いないと、改革を反対する勢力に押し切られてしまうと思います。
賛成と反対の勢力が、同じなら物事が動かないので、仲間は60%~70%はいないと難しいと考えるのが、一般的だと思います。
新しいことを始めたり、改革・改善を行うためには、今までやってきた仕事内容も大きく見直され、組織も変更され所掌事務も大きく変化する可能性があります。
多くの人は、新しい知識の吸収や今までと変わらず、やってきたことを継続できる環境は居心地がとてもいいものです。
改革を進めるため、現状を確認すると、必要性を理解してくれるかもしれませんが、協力してくれる人はあまりいないのが現実です。
もしかしたら、10%程度の仲間しかいないかもしれません。
現実を知ると、仲間をあと50%増やさないと上手く進まないことがわかり、目の前が暗くなり、「これは今進めるのは無理だな」と感じてしまい、可能性に絶望し、改革の意欲が低下してしまうものです。
では、何故改革は進むのでしょうか。トップが猛烈に突き進めるからでしょうか。従わないと、罰則があるからでしょうか。
しかし、多くの組織は、改革が危ぶまれる環境の中で、改革が進んでいる現実があります。
組織は、外からどのように見られるかによって、変化していく特性があります。
通常、ほとんどの人がやっていないと、組織としてはやっていないように感じるものですが、外の人は、組織の大多数がやっているのかどうかはわかりません、わかることは、目の前に現れた動き、行動だけです。
外の人は、組織の人が行った行動を見て、どのように感じるでしょうか。組織がやっているということは、外の人は、その組織が共通してやっていることと認識します。
組織の中では、主力が行っていなくとも、一部の人達の行動を見た外の人は、主力がやっていることなのだと認識するのです。
では、どのぐらいの人がやっていると、その組織全体でやっていると感じるかが、重要となります。
驚いたことに、組織の25%の人が行っていると、組織全体でやっているように感じるのです。
すると、組織の外の人から、「あなたのところは、新しい動きを始めたのですね」と言われるようになります。
「そんなことはありません。まだほんの一部の人間がやっているのをたまたま見ただけです」と言っても、現実を目にしているので、「イヤーそんなことないでしょう。実際行動として現れているじゃないですか」言われます。
このようなことが続くと、周りの皆は、新たなことをやっていると認識しているので、そのようなことはないし、やっていないと言えない環境になっていきます。
新しい動きは、目立つことも影響しているかもしれません。
「やっていません」と言っても、「嘘をつかないで下さい」と返され、組織内では、「周りはうちが、この動きをしていると皆思っているようだ」という認識が広がります。「やっていないとはいえない状況になってきた」感じになっていきます。
このように、外の人達の認識から、内部が変化していく現象が起こります。
内部に変化が起こると、新しい動きを始める人が増えていきます。新しい動きをする人が少し多くなるだけでも、外から見ている人には、今までより新しい動きをしている実態を目にする機会が多くなります。
これを繰り返しながら、外の人の認識によって、組織が変化していく現象が起きます。
組織内で60%~70%の仲間ができないと考えた途端に、力が入らなくなってしまう反面、外から中が変わっていく現象は、25%の仲間がいて、行動を起こせば変化が始まります。
改革を進める仲間が、10%しかいなくても、あと15%の仲間を集め、行動をすることによって、組織を変えていくことができます。
15%の仲間を得ることは、そんなに難しいことではありません。25%の仲間が、アウェーの中、果敢に行動を起こし継続することによって、周りの力を借りて、組織を変えていくことができます。
変えようとする意志が必要です。
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