ある程度の年齢になったメンバーならまだしも、若いメンバーがチャレンジもせずに、ずいぶん昔に誰が作ったかわからないような、ただ流しているような訓練計画に基づきダラダラ訓練をしているので、どうして自分で考え、実戦的な訓練を追求しないかを問うと「上から、統制と指示を受けていないからです」と返ってきました。
上からの統制と指示がないと動けないのかと聞くと、統制と指示を受けていないことをやると勝手にやっていると怒られます。何か問題があるのかというような顔で答えてくれました。
自己の保身と座標軸の狂っている男達を、部隊や隊員が任務達成ができるように練成しようという心を変えていかなければならないと感じました。
座標軸の狂っている男達は、どうしてチャレンジや新たなことを進めないのか、と問うと「新たなことを勝手にやると怒られます」と答えてくれます。そんな時、「立派だな」と答えることにしています。よくも恥ずかしくもなく「新たなことを勝手にやると怒られます」と言えるその心の強さと喋れる口にまず、敬意を表します。
新たなことを勝手にやると誰に怒られるのかと聞くと、上司ですと言うので、上司はそんなことは言わないよというと、今度は「皆が言っています」と答えます。
隊員達は実戦的な訓練をしたいという意見が多いよと言うと、「新しいことをすると事故が起きやすいからです」と返ってきます。
しばらく問答を続けているうちに、「君が言っているだけではないか」というと、少し考え、「そうでした」と答えます。
「自分で自分の行動をダメという言葉で縛っていました」と少し顔が明るくなって話しました。
「禁止されていないこと以外は、社会通念上許されないこと以外、自由にやっていいと考えたらどうか」と話すと、「そんなことやっていいのですか」と言うので、「また、自分でダメという制限を作っているね」と言うと「そうでした」と彼が笑いながら言いました。
ダメなこと以外できるという発想の転換は、禁止されていること以外はやっていいので、いくらでもできることが広がります。
発想が伸び伸びと大きく膨らみ、実戦的であり、面白い企画がどんどん出てくるようになります。面白い企画は、皆も楽しみにして臨みます。
見方や意識を変えるのは、壁を作って守ることから、壁を取り払い自由で広々とした世界へ足を踏み入れることです。
意識を変え、自由な発想と行動を経験すると、「上から、統制と指示を受けていないからです」と言っていた人が、「そんなことを私は言っていたでしょうか」と涼しい顔で話します。
「こっちの方がいいのでは」と聞くと、「早く教えてもらえれば良かった。面白くなってきました。もう戻るなんてことはしません」と答えてくれました。
この時から、彼の活躍が始まりました。
彼は、常にモチベーションを高く維持してチャレンジを続け、新しいものを切り開いていきます。
彼は、しっかりした判断の座標軸ができ、仕事や人生に対する姿勢がよくなり、人間的な成長著しく半年もすると、別人に感じる程成長しました。
久し振りに彼の職場へ顔を出してみると、「誰がダメと言っているんだ」と言っている彼が、縦横無尽に動き回っていました。
自衛隊最強の部隊へ-偵察・潜入・サバイバル編: 敵に察知されない、実戦に限りなく特化した見えない戦士の育成
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二見龍レポート＃２ コンバットメディックの照井資規、弾道と弾丸を語る
二見龍レポート＃１ ネイティブ・アメリカンの狩りの技術を伝える川口拓氏との対談
40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術
本書は、実戦で強烈な威力を発揮する「スカウト」の戦闘技術に触れた瞬間、根底から意識が変わってしまった隊員たちが、戦場から生き残って帰還するために、寸暇を惜しんで戦闘技術の向上へのめりこんでいく姿を記録したものです。
そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。
40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか！永田市郎と求めた世界標準
『40連隊に戦闘技術の負けはない―どうすれば強くなれるのか！永田市郎と求めた世界標準―』
に登場する隊員たちが訓練を通じ成長していく姿は、若い人達に限らず、人材育成全般にも多くのヒントがあると思います。
人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
読み方は自由に、肩肘張らず、気楽に読んでいただき、志を持ったインストラクターと若い隊員たちの記録を堪能して頂ければ幸いです。
オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界
オオクワガタに出会い、採集やブリーディングを始めて、いつの間にか２０数年が経ってしまいました。
日本各地のオオクワガタの有名ポイントで多くの仲間と出会い、採集をした楽しい思い出やズッコケ採集記は私の宝物です。
オオクワガタを通じ、色々な経験や学びがあり、人生が豊かになった感じがします。そんなオオクワガタ採集記をお楽しみ下さい。
オオクワガタ飼育記 ～マット飼育による美形・大型作出テクニック～
マット飼育は、菌糸ビンのように簡単に大型を作出するのは難しい飼育法ですが、綺麗な個体を得ることができ、安価で多量にオオクワガタを飼育できることが魅力です。
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