福島県側から尾瀬の入口となる桧枝岐一帯は、昔から秘境といわれた手つかずの自然がある素晴らしい場所です。幼児の時から採集に行っている子供達も今では社会人となりましたが、桧枝岐の深い自然独特の匂いと温泉と涼しさに魅かれ、夏が近くなると桧枝岐に行きたいというリクエストが出て、家族で毎年桧枝岐へオオクワガタ採集に行きます。
東北道を北上して西那須塩原インターを降りると、もうエアコンがいらない涼しさを味わえます。
400号線~121号線に入るとナラ・ブナ帯に入っていきます。そして、352号線に入り南郷地区まで来ると、なかなか味わえないような豊かな自然を味わうことができます。
豊かな自然とは、匂いと風が違うのが桧枝岐に来て初めて理解できます。
子供が小さい時は、桧枝岐のバンガローへよく宿泊しました。
初めて桧枝岐に行く時、家内にウインドブレーカーが必要だから準備をしてと言うと、真夏の連日30度を超す時に何を言っているのと返ってきますが、とにかく騙されたと思ってそうしてとなんとか説得しました。
標高が1100mあるのと深い原生林で構成する一次林のため、夜になると気温が12℃~14℃に下がり、冬用の布団をかけないと寒くて寝られない程冷えます。
早朝はテントを張っている人達は火を起こしてダウンを着ているような所です。
川の水は冷たくて手が痺れるほどです。
自然のバロメーターのトンボは空を埋めるほど飛んでいます。20年前は日が暮れるとどの家も雨戸を閉めるような生活をしていました。
桧枝岐へ行き始めた時は都会では味わえない、鼻をつままれてもわからないような暗さが普通にあり、自動販売機が道路上にあると明るすぎて目が痛くなるような状態です。
ジュースを飲みたがる子供に自動販売機でジュースを買おうとすると蛾と羽蟻だらけで近寄れない状態でした。
自動販売機の周りはクワガタも飛んでくるので格好の採集ポイントになります。
水銀灯には、暗くなり始めると羽虫が飛び始め、小さい蛾が舞い始め、完全に暗くなると中型の蛾が沢山集まってきます。
8時30分になると蛾の饗宴状態となり、水銀灯の光を頂点として円錐状に地上2m位の高さまでぐるぐる蛾が飛んでいる渦ができます。
その渦に時々甲虫独特のシルエットがあるとクワガタが光の下に落ちてきます。この採集方法を灯下採集といいます。
桧枝岐に通い始めて3年目に入り、そろそろオオクワガタが採れてもいいかなと思いながら、外灯の下で子供達と甲虫を待っていると、カーンと夜の闇に響き渡る音がして、コツンと甲虫が落ちた音がしました。
あまりに音が大きいので、カブトムシだと思い、子供に今のを調べてごらんと言いました。
草をかき分けて捜していた子供達が、何かを見つけて「あっいた、黒い」大きな声を出しました。
そして、「羽に線があるからこれオオクワガタだよ」と黒いクワガタを持ってきました。「美しい」そう感じた37㎜のメスのオオクワガタをゲットした瞬間でした。
石の上にも3年かと、なんだか納得してしまいました。
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天然オオクワガタを求めて-山梨県韮崎一帯オオクワガタ採集記-
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二見龍レポート#1 ネイティブ・アメリカンの狩りの技術を伝える川口拓氏との対談
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そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。
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人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
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日本各地のオオクワガタの有名ポイントで多くの仲間と出会い、採集をした楽しい思い出やズッコケ採集記は私の宝物です。
オオクワガタを通じ、色々な経験や学びがあり、人生が豊かになった感じがします。そんなオオクワガタ採集記をお楽しみ下さい。
オオクワガタ飼育記 ~マット飼育による美形・大型作出テクニック~
マット飼育は、菌糸ビンのように簡単に大型を作出するのは難しい飼育法ですが、綺麗な個体を得ることができ、安価で多量にオオクワガタを飼育できることが魅力です。
本書により、マット飼育のコツを積み上げ、皆さんの目指すオオクワガタを作出して頂ければ幸いです。
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