ドラマや映画の世界で、周りの人たちが主人公の行動に共感し、彼を支える動きが発生し次第に大きく広まっていくような場面を見た人が多いと思います。
では、現実の世界で、共感を得るためには如何にすればよいのでしょうか。
今回は、共感を得るために重要となる『信頼関係を構築するための自己改革』について紹介します。
まず、第1に、人は「自分の関心度>相手への関心度」であるということを認識することから始まります。
自分が考えているよりも、はるかに他人のあなたへの関心度は低いということです。
そのため、あなたから他の人への関心度を高める行動をしない限り、あなたへの関心度は低いままで変化はないということです。
他人のあなたへの関心度を向上させるには、自分以上に周りの人に対する関心度を高めること、他の人の変化を感じ取ることが必要となります。
この行動が、他人があなたへの関心度を高めるポイントになります。
他人への関心度を高めることができたら、第2のポイントは相手を認めるということです。例えば、関係する人のプラス部分を見出し、それを言葉で表現して伝える。
ただ思っているだけでは、他の人にはほとんど伝わらず、効果はありません。
相手を認めて伝える行動は、『相手の不足しているところを指摘する』、『あの人良いね。この人の動きや行動に自分は刺激を受けたという感覚を持ったことを伝える』というマイナス部分を指摘するパターンと、プラス部分を伝えるパターンに区分できます。
他の人の共感を得られ、人との輪を作っていくには、当然、その人の良い所や変化を見つけて言葉にして伝えることが重要になります。
そのためには、他の人に対して関心を持つことに併せて、定点監視をすることが大切になります。
その時に情報を収集するためのアンテナの性能を向上しなければなりません。
今迄の狭い範囲の指向性アンテナのバージョンから、広域、感度の向上、指向性を自由自在に切り替えることができるレーダーへバージョンアップさせる必要があります。
第3は、閉じて守っている自分を開放することです。開放すると素が出てしまい、恥ずかしい思いやこの程度しかできないのかと認識されることが怖いのか、いつまでも解放せずに、偽りの作り上げた自分を表現し続けることにより、将来もその状態が継続してしまうことが怖いのか。
どちらを選択するかを考える必要があります。
また、心を開かなければ、他の人からの信頼を得ることは難しいものです。信頼は、心と心がつながることによって、信頼が生まれることを考えれば、心を開かなければ信頼はいつまでたっても醸成されないからです。
あなたが心を開かなければ、相手も心を開くことはありません。
第4は、自己の能力向上に努めることです。自分の得意な分野に限定して他人に見せている「成長を止めている状態で年月を過ごしてしまうこと」を止め、不足している部分、さらに伸ばしていくことを認識し、一つ一つ前に進めて行くことです。
成長をすることによって、あなたの言動が周りに与える影響力が徐々に拡大していきます。
このエリアを少しずつ広げていくことが、共感を得る範囲の拡大にもなっていきます。
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