世の中には不思議なことが存在します。見えないものが見えたり、感じることのできる「霊感」もその一つです。霊感のある友人といると霊感のない自分も、不思議な体験を味わうことができます。しかし、いつも肝に銘じていることがあります。「余計なことをするとろくなことはないのでやってはならない」です。
高校時代、あだ名がオキツネと呼ばれる友人と週末を過ごすのが楽しみでした。
夜中、音楽を聴いている時、「近くの墓場に行こう」ということになってしまい、オキツネのバイクに乗って、夜間の人通りがほとんど無い、車道から一本入った一方が水路で三方を万年塀に囲まれている小さな墓地に行きました。
この墓地は、小学校の時の通学路の近くにあり、よく知っているところです。
水路の近くの万年塀の前にバイクを止め、水路と万年塀の隙間から中に入りました。
中に入っても、普通の墓地で「こんなもんだな」と思っていたら、離れた所に弱い光を見つけました。二人で足音を消しながら近づいていきました。
弱い光の方へ見つからないように近づくと、弱い光はロウソクの炎でした。
そのロウソクは老婆が白装束で頭に二本のロウソクを立てたものでした。
一瞬まずい空間に入り込んだと感じました。
老婆を見つけた瞬間、オキツネと顔を見合わせ「やばい逃げよう」と踵を返した時、オキツネがジャリっと音を立ててしまいました。
大変だぞこれはという感じで老婆の方を見ると私達を見つけて「見たな」と睨んでいました。
人間怖いと「ヒャー」というような声になるみたいで、二人ともヒャーと言いながら、目の前の万年塀を乗り越えてバイクに乗り車道に出ようと考え、万年塀を乗り越えると目の前にまた万年塀がありました。
万年塀と万年塀に挟まれた狭い空間を左に行っても右に行っても行き止まりです。
もう一度目の前に新たに現れた万年塀を登って地面に降りた時、「ダメかな」と顔を見合わせました。
また、目の前に万年塀があったからです。
もう一度万年塀を登ることしか選択肢がないので、乗り越えることにしました。地面に降りた瞬間、映画の「カット」という言葉で撮影が終わるように、情景がパンと元に戻り、静かな通りとバイクがありました。
急いでエンジンをかけようとセルを回しますが、かからずキックもあせっているせいか上手くいかず、二人でバイクを押して車道へ離脱しました。
今回、「神仏に余計なことをしてはいけないこと」、「触らぬ神に祟りなし」を若い二人は悟りました。皆さん余計なことはしないようにして下さい。大変な目にあうことがあります。
白装束の老婆の話は、家族に何回も話している内容です。
今年、オキツネの家に家族皆が招待され、バルコニーで焼き肉パーティーをしている時、家内から「本当かどうか、高校時代のあの話してみたら」と言われました。
何度壁を登っても外に出れない話をオキツネにすると、「全く覚えていない。そんなことあったっけ」と言い切ります。
この男何を言っているんだ、この男のために閉塞空間に連れていかれたんじゃないかと思っていると、家族全員から、「壁の話は、おかしいとは思っていたが、今日はっきりしました。夢か幻を見ていた話しをずーと信じていた私達がバカだった」
人には話してはいけない不思議な話があるなと少し悟りました。
≪次のブログも参考にしてお楽しみ下さい≫
恐怖?幸運?官舎にいた座敷わらし
硫黄島の洞窟は今も日本軍の戦ったままの状態
皆、人には喋れない体験談を持っている
凶と出るか、吉と出るか-10中8、9痛い目にあうのか-
自衛隊最強の部隊へ-偵察・潜入・サバイバル編: 敵に察知されない、実戦に限りなく特化した見えない戦士の育成
【kindle本が出ました】
二見龍レポート#2 コンバットメディックの照井資規、弾道と弾丸を語る
二見龍レポート#1 ネイティブ・アメリカンの狩りの技術を伝える川口拓氏との対談
40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術
本書は、実戦で強烈な威力を発揮する「スカウト」の戦闘技術に触れた瞬間、根底から意識が変わってしまった隊員たちが、戦場から生き残って帰還するために、寸暇を惜しんで戦闘技術の向上へのめりこんでいく姿を記録したものです。
そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。
40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準
『40連隊に戦闘技術の負けはない―どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準―』
に登場する隊員たちが訓練を通じ成長していく姿は、若い人達に限らず、人材育成全般にも多くのヒントがあると思います。
人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
読み方は自由に、肩肘張らず、気楽に読んでいただき、志を持ったインストラクターと若い隊員たちの記録を堪能して頂ければ幸いです。
オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界
オオクワガタに出会い、採集やブリーディングを始めて、いつの間にか20数年が経ってしまいました。
日本各地のオオクワガタの有名ポイントで多くの仲間と出会い、採集をした楽しい思い出やズッコケ採集記は私の宝物です。
オオクワガタを通じ、色々な経験や学びがあり、人生が豊かになった感じがします。そんなオオクワガタ採集記をお楽しみ下さい。
オオクワガタ飼育記 ~マット飼育による美形・大型作出テクニック~
マット飼育は、菌糸ビンのように簡単に大型を作出するのは難しい飼育法ですが、綺麗な個体を得ることができ、安価で多量にオオクワガタを飼育できることが魅力です。
本書により、マット飼育のコツを積み上げ、皆さんの目指すオオクワガタを作出して頂ければ幸いです。
Pingback: 皆、人には喋れない体験談を持っている | 戦闘組織に学ぶ人材育成