装弾不良を防止し、銃を錆びから守る潤滑剤『フロッグルーブ』

装弾不良を防止し、銃を錆びから守る潤滑剤『フロッグルーブ』

 

 

常に最高、最良を求め続けるOTS畠山氏

 

オペレーション・トレーニング・サービス(OTS)の畠山氏は、ミリタリーの個人装備を取り扱う「エリート」を経営しています。アメリカの最新情報を常に収集し、最新の各種機材、訓練用具を提供しています。そのため、畠山氏との意見交換は、最新情報や興味深い話満載です。「フロッグルーブ知っていますか」から始まり、最先端の銃器用潤滑油について話してくれました。

米軍や射撃選手が今絶賛している銃手入れ用の潤滑油が、フロッグルーブです。

通常、銃に関心が集中します。しかし、その銃の性能を維持するためには、銃手入れが欠かせません。

フロッグルーブは、銃手入れを行う者にとって、画期的な潤滑油といえます。

 

 

銃手入れの重要性

 

射撃を行うと、発射薬のガスによって黒いすすや汚れが銃口内や作動部に付着します。
訓練での山を走り回ったり、土ぼこりや雨の中を行動すると、ほこりや砂、泥が銃口、引き金室部、作動部、脚など、銃全体に入り込みます。

銃をそのまま放置しておくと、当然錆が発生します。
一番不味いことは、汚れで作動部が動かなくなり、弾が出ない状態になることです。

訓練間でも、時間がある時は、作動部の確認と手入れをします。当然銃を格納する時、銃を分解して潤滑油を塗ったり、銃口のすすを取ったりして入念に銃の手入れを行います。

銃を扱う人間は、銃の手入れが必要不可欠です。

 

 

AKはなぜ世界で使用されているのか

 

故障が少なく、多少のごみや砂が入っても確実に弾が出るため、銃としての信頼性が高いため、世界各国、環境の厳しい地域でも使われています。
命中性能や使いやすさも大切ですが、確実に弾が出るか、出ないかは、生死に直結する問題です。

銃の機能の問題が多かったと思いますが、旧軍の軽機関銃は、装弾不良(ジャム)が多く、味方の攻撃を援護する突撃支援射撃や敵の攻撃を阻止するための突撃破砕射撃を行いますが、肝心な時にジャムってしまい、射撃ができず多くの損害が出てしまいました。
小隊長時代使用していた64式小銃も、3日以上雨の中防御のための穴掘りをしていると、錆が出てきたり、作動部に潤滑油を塗り忘れると、防御戦闘の肝心な時に、装弾不良を起こしました。
米軍のM-16も、ベトナム戦争の時、ジャムが多かったと聞きます。
銃の性能の影響もあるかもしれません。

しかし、与えられた銃が常に、弾を発射できるように維持するためには、銃手入れが必要不可欠であり、各隊員は確実に行わなければなりません。

今迄、何も疑問に思わず、どんな油も一緒だ程度に考え、与えられた潤滑油を使用していました。
しかし、手入れ用の油の性能が高まれば、銃の性能を最大限に発揮することができます。

今迄日本では関心のなかった潤滑油の分野に「フロッグルーブ」は、光を与えるものです。

 

 

ガンケア・オイル『フロッグルーブ』

 

フロッグルーブは、金属の深い所まで、浸透しコーティングする特性があり、滑らかな表面になり、摩擦と汚れを低減し、錆びから長時間銃を守ります。

金属だけでなく、プラスチック、ウレタン、ナイロン、木材にも使用できます。さらに、エアガンにも使用できます。

使用法は、銃を分解し、すすや油汚れを落とし、各パーツをフロッグルーブが浸透しやすいようにドライヤーなどで温めます。温めなくても大丈夫ですが、浸透効果が上がります。

フロッグルーブを細部まで塗り、1時間馴染ませます。

拭き取って、組み立てれば終了です。
耐久性の高い油被膜がコートされ、スムーズに作動するようになり、錆を防止します。

陸上自衛隊でも、常に銃に関する最新情報を収集し、最高の装備、状態を維持できるような付属品を充実していくことによって、素晴らしい能力を有する陸上自衛隊隊員の能力をさらに向上できると思います。

 

 

小銃に脱落防止をすることについて

 

畠山氏は、「銃に黒いビニールテープを巻いていますが、どうしてですか」と問います。

作戦行動中に銃の部品が緩んで落ちて無くなってしまうのを防止するための「脱落防止」の処置ですと答えると、
「何故、不具合部分を改善しないのですか」と返ってきました。

小隊長時代使用していた64式小銃は、当たり前の事なので何も違和感なく脱落防止をしていましたが、部外のミリタリー関係者から見ると、とても奇異に感じているのがわかります。

装備品の機能発揮ができなくなるような重要な問題点は、速やかに改善するものが当然と考えているからです。

自衛隊の小銃も激しい野外行動をしても、部品が脱落しないことが当たり前の小銃導入を進めて頂きたいと思います。

宜しくお願い致します。

 

 

 

 

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