「40連隊に戦闘技術の負けはない」へ紙本に寄稿して頂いた飯柴元米陸軍大尉がテキストを担当し、ヒライユキオ氏がメインインストレーターを担当した「イラストで学ぶ!現代のスナイパー」は、現役自衛官も知っておかなければならない本格的な内容の著書です。
基礎編と実戦編があり、スナイパー全般を網羅した形で描かれています。
スナイパーライフルとはどのような性能を持った火器であるか、から始まり、スナイパーの任務は射撃だけでなく、情報収集、監視など多くの任務があることなど、内容はかなり本格的です。
ミリタリーの部分は、少し踏み込むとわかりにい所や内容自体が固くなるものですが、飯柴氏の軽快な文と魅力的な女性兵士のイラストによって、とても読みやすくなっています。
最小単位は、2名で組むスナイパーチームの射手とスポッターの任務区分、装備火器の違い、リュクへの入れ組品、スナイパーになるまでの過程が詳細に描かれています。
そこから、スナイパーは、かなり訓練を積んだ判断能力に優れ、体力的にも、戦闘技術的にも高いレベルの兵士でなければならないことがわかります。
スナイパーライフルに匹敵するほど弾薬が重要なことを女性兵士がわかりやすく弾道理論も交えながら説明してくれます。
7.62㎜のパンチ力のある弾薬、「.308」、「.300」、長距離で弾道が安定している「.338ラプア・マグナム弾」について戦闘員として必要な知識を得ることができます。
また狙撃に種類によって弾薬を使い分ける狙撃銃用弾薬のバリエーションもわかりやすく紹介されています。
スコープの説明の後、小銃、スナイパーライフルの射撃前のゼロ点規制と射撃時のに行うゼロ点規制の要領のところでは、忘れていたところを思い出したりしながら楽しく読めました。
また、絶妙なタイミングで従軍した時の体験談が出てきて、引き込まれます。
位置の秘匿や夜間の射撃で必需品のサプレッサーについても多くの画像を使用しています。
飯柴氏が、元上司の大佐にスナイパーについてインタビューしている内容は、リアリティーがあり、なかなか話すことのない内容です。スナイパーの運用要領や戦闘の合理性の考え方がわかります。
飯柴氏の従軍経験の話は、全体をピシッと引き締めています。女性兵士のイラストは、集中したところをうまく緩めてくれ、疲れを感じさせずページをどんどん進ませてくれます。
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