実戦モードで書いた川口拓氏著『極限!サバイバルマニュアル』

実戦モードで書いた川口拓氏著『極限!サバイバルマニュアル』

 

 

今までの著書では味わえない実戦モード

 

40連隊でスカウト訓練を指導して頂いた時の川口拓氏と「ブッシュクラフト」や「キャンプでやってみる子供サバイバル」に登場する川口拓氏とは、別人だと感じていました。40連隊のスカウト訓練での川口拓氏は、修験者をイメージする人物だったからです。そして、目、顔つき、身体から発するものは、すばり強さだったからです。

今回の「究極!サバイバルマニュアル」は、川口拓氏の柔らかさ、緩さ、楽しさを全て封印した、私の知っている川口拓氏の実戦モードの著書です。

 

 

2~3日後に助けが来るのならば、サバイバルは難しくない

 

常温の状態で危険動物や自然の脅威がないところでは、2~3日後に助けが来るのがわかっているのならば、知識と心構えがあればサバイバルは難しくありません。

人間は、体温を奪われなければ、水も飲まずじっと寝ていれば、助けが来るまでもちます。パニックになって叫んだり、意味不明の行動をしてエネルギーを使ってしまうと、体温の維持ができなくなったり、精神的ダメージによってわざわざ生き残れないような行動をしてしまいます。 

厳しい環境や持ち物がないと一挙にサバイバルは難しくなります。色々な場面を想定したサバイバルの要領は、知識と創造力、工夫が必要となります。川口拓氏は、この要領を静かに語ってくれます。

実戦は思った以上に地味であることがわかります。

 

 

生き残るサバイバルでは食べ物の優先順位は高くない

 

サバイバルというと食べ物の確保が定番として取り上げられます。実戦的なサバイバルでは、まず、心を落ち着かせ、冷静になり何をすべきかを考え、行動に移さなければなりません。自分の置かれた境遇を嘆いても事態は改善しないからです。

この原則を川口拓氏はわかりやすく伝えてくれます。

人間は、食べなくても身体がもちます。食べ物ではなく、優先順位の高いサバイバルで行うべき事項を示してくれます。

 

 

静かに語る川口氏

 

訓練での川口拓は、目が野生の動物が使う全体を見渡すことのできる「ワイドアングル」になり、少し身長が低い感じになるフォックスウォークの歩き方を行い、自然の中に入ると自然に抱かれるような感じで、溶け込んでいき気配がなくなっていきます。

川口拓氏が、自然の中で静かに低い声で話す時、完全な実戦モードに入ったと感じます。この実戦モードで書かれたものが、「究極!サバイバルマニュアル」です。

今迄の川口拓氏の著書とは違う、ネイティブアメリカンの技術を伝える本来の顔の川口拓氏を知ることができます。

そして、学問や読み物的なものではなく、サバイバルの技術を実際の状況でどのように使えばいいか、サバイバル技術を実戦用に落とし込んだ実用書です。

陸上自衛隊では、このようなものを「戦法」といいます。今回の著書は、川口拓氏のサバイバル戦法ともいえるものです。

 

 

 

 

極限!サバイバルマニュアル
極限!サバイバルマニュアル

 

 

 

 

 

 

自衛隊最強の部隊へ-偵察・潜入・サバイバル編: 敵に察知されない、実戦に限りなく特化した見えない戦士の育成
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二見龍レポート#2 コンバットメディックの照井資規、弾道と弾丸を語る
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二見龍レポート#1 ネイティブ・アメリカンの狩りの技術を伝える川口拓氏との対談
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40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術
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本書は、実戦で強烈な威力を発揮する「スカウト」の戦闘技術に触れた瞬間、根底から意識が変わってしまった隊員たちが、戦場から生き残って帰還するために、寸暇を惜しんで戦闘技術の向上へのめりこんでいく姿を記録したものです。

そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。

 

 

 

 

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