職場におけるコミュニケーションと部下の心情を把握するポイント

職場におけるコミュニケーションと部下の心情を把握するポイント

 

 

上司は心情把握をしていると錯覚している

 

陸上自衛隊で勤務をしていた時、服務事故が起こると、「身上把握を徹底するようにせよ」と上級部隊から指示が出されます。すると、上司は部下一人一人と面接し、心情把握をおこないます。部下の心情把握のための面接の時間を設定しているので、業務の調整や依頼があっても、今、忙しくてできないと断ったり、多忙感を訴えます。

 日頃気軽に話そうともしない上司に、個人面接だから大事な話をするかといっても、話す訳がありません。

 信頼がないからです。

 面接を一人1時間全員に対して実施しましたと、その上の上司へ報告し、言われたことを真面目にやっていますと胸を張り満足そうにします。意味のないこと、害になることをしていても、自分はいい事をしていると思う人は、組織にとって害を及ぼす人物です。
 短絡的な面接をした人物は、組織をよりよくない方向や意味のないことをやっているにもかかわらず、自分は正しいことをしていると信じて行う「不必要善」のタイプです。目的を見失っている行動は、業務を大きく阻害します。

 

 

信頼関係のないコミュニケーション

 

 上司がコミュニケーションを進めようと指示を出し、それがどのように具現化しているか確認すると、「会議を多くするようにしています」、「飲みに行こうと誘うようにしています」と会話を増やす機会を作り、指示事項の具体化を図っています。 

 コミュニケーションをとるとは、日頃から話ができるようにするためです。そしてちょっとした仕事の指導受けも簡単気軽に迅速にできるようになるためであり、上司とよく仕事の内容を話し方向性や考え方を普段から把握しているのでいちいちお伺いをしなくても動けるようにすることでもあります。

 上司は簡単な雑談をする感じで、業務に対する考え方を伝えたり、部下の話に耳を傾けることにより、スマートで動きの速い、意思の疎通がよくでき、一体感のあるチームとしての活動を実現できます。

 一歩進んだ行動を更に実のあるものにするため、短絡的、表面的にやっているように見せる「会議」へ走ることなく、コミュニケーションを行うことの目指している目的を実現することが重要です。

 同じように、飲みに行く目的も、よく考えないと部下への負担になってしまいます。勉強になるから、色々な話を聞けるからなど、部下サイドから希望が出るようにするにはどうすればよいか、部下サイドの視点を持ち進めていくことが大切です。

 「部下が自分の席に来たので指導をしなくてはならない」、「指導するのが上司だ」ではなく、部下の発案が成り立つようにアイデアを出し、更に膨らませ、必要なところに話を付けて計画を詰める手助けを行い、実施の段階ではバックアップをするようにすれば、部下と見のある話ができるようになります。

 行動をする躍動感あふれるチームを皆さんと作って下さい。

 

 

 

 

 

自衛隊最強の部隊へ-偵察・潜入・サバイバル編: 敵に察知されない、実戦に限りなく特化した見えない戦士の育成
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40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術
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本書は、実戦で強烈な威力を発揮する「スカウト」の戦闘技術に触れた瞬間、根底から意識が変わってしまった隊員たちが、戦場から生き残って帰還するために、寸暇を惜しんで戦闘技術の向上へのめりこんでいく姿を記録したものです。

そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。

 

 

 

40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準
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『40連隊に戦闘技術の負けはない―どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準―』
に登場する隊員たちが訓練を通じ成長していく姿は、若い人達に限らず、人材育成全般にも多くのヒントがあると思います。
人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
読み方は自由に、肩肘張らず、気楽に読んでいただき、志を持ったインストラクターと若い隊員たちの記録を堪能して頂ければ幸いです。

 

 

 

 

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