交尾後脱走したオオクワガタのメスはどこへ行くのかわかりました

交尾後脱走したオオクワガタのメスはどこへ行くのかわかりました

 

 

手戻り作業を考えて飼育をすること

 

オオクワガタ能勢YG血統の飼育を開始し、初めてのペアリングを行いました。2週間ほど過ぎたのでもういい頃かなと思い、オスとメスを入れているケースを調べてみると、メスが見つかりません。交尾後のメスが脱走したのは明らかでした。

何日間か世話ができないのでエサのゼリーを多めに入れていたからです。ついつい面倒で入れ過ぎてしまい、外に出るのが可能な高さになっていたからです。

薄々わかっていたことではあるのですが、やってしまったという感じです。家内から、「目の前に出てきたら、シューします」と怒られ、かつ、恫喝を受けることになり、20年以上飼育しているとはいえないことをやってしまいました。

様々な事故は、よくベテランが気の緩みで起こすことがあるものですが、後戻り作業を考えないことをしてしまって反省です。

 

 

このパターンがあったのか

 

普通ならば、ゼリーの残りを置いておくとその近くにいて捕獲できるのですが、今回は、いつまでも出てくる気配がありません。

しかし、幼虫を置いている棚やプラスチックケースの色々な場所で何かをかじっている音がするのは間違いないのですが、幼虫が前蛹になり、蛹化し、羽化する時期に来ているのでビンを動かすと羽化不全になる可能性があり動かせません。

ケースや棚には、遮光のために新聞紙で光が直接当たらないようにしているのでビンがどうなっているかもわかりません。

もう、メスはいいやと、気にしなくなった頃、羽化が始まりました。二本目のビンからメスを取り出すと、歴代飼育レコードを簡単に更新する53.1ミリが出てきました。5頭取り出して、4頭が50ミリを超えています。「さすが能勢YG血統は凄い」と嬉しくなると他のビンは羽化の状態はどうかなと気になってきます。

オレンジ色のケースに大ビンを15本入れて3段重ねにしている新聞紙を取った時、アイキャッチ画像のように何者かが外から侵入した痕跡が残っていました。

ビンの覆いをしている紙を取ると、マットが沈み込んでいるため表面で蛹になったミイラ上の死骸がありました。次のビンもミイラ状態の蛹がビンの真ん中付近に作った蛹室の中にいました。

交尾が終了して急激にえさを食べ始めるメスは、脱走後、ビンの蓋を破っては中の蛹の体液を吸っていたのです。なるほどこういうこともあるのかと思いましたが、メスの蛹3つが犠牲になってしまいました。

3本目のビンの中から取り出したメスのお腹は、パンパン状態ですぐに産卵セットの中に投入することにしました。

交尾後のメスは、ビンの蛹をエサに産卵準備を進め、生き延びてしまう強さにオオクワガタの新たな強さを見た感じがしました。

たんぱく質を過剰摂取しているので大量に産卵するのではないかと思います。

 

 

 

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オオクワガタに出会い、採集やブリーディングを始めて、いつの間にか20数年が経ってしまいました。
日本各地のオオクワガタの有名ポイントで多くの仲間と出会い、採集をした楽しい思い出やズッコケ採集記は私の宝物です。
オオクワガタを通じ、色々な経験や学びがあり、人生が豊かになった感じがします。そんなオオクワガタ採集記をお楽しみ下さい。

 

 

 

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