営業マンを集めて、上司がホワイトボードに各人の目標を書き、叱咤激励している場面をドラマや映画などで目にします。実際に会社でも同じことをしているところがあるのではないかと思います。このパターンで目標を達成できるのか疑問があります。上司は、マネジメントをせずに、ただ部下を「管理」をしているだけだからです。
ホワイトボードに数字を書き、部下を叱咤することによって、仕事が前に進むのか、叱咤された部下はモチベーション高く業務を行うのか、事態が好転するかどうか冷静に効果を分析する必要があります。
上司が、部下に対して同じことを繰り返していると、できない理由を考えるのに時間を費やしたり、忙しくして他の仕事を手伝うことは難しく、プロジェクトチームへ参加できない状態を演出するようになってしまい、負のスパイラルへ陥ります。
管理をしているだけでは人は動きません。管理だけをしている上司の下では、チームワークも生まれず、組織力を発揮することもできません。
さらに、信頼関係も生まれることはありません。上司は、マネジメントをしなければならないからです。
人材の育成をしなければ、いくらホワイトボードへ目標を書いても、ただ書いてあるだけで何も自体は変化することはありません。
目標は、人が発想し行動して達成するものだからです。
人材育成により、発想が豊かになり、実行可能な目標を達成する計画を作成できるようになります。行動範囲や内容も深くなるため、信頼を得るようになり、他の人との協力も進んでいきます。
人材育成を行った結果、成果として目標をクリアできることを理解する必要があります。
人材育成時の注意点は、部下の行動を見て心配になり、すぐに部下の行動へコミットしてはいけないということです。
すぐ指導してしまう上司の下では、部下は自由に躍動することが難しいからです。せっかく人材育成をしているのに、部下のやる気が出ない環境を作ってしまうからです。
時間がかかりますが、まず双方向のコミュニケーションをとることから始め、信頼関係の構築から始めます。すぐに、成果を求めるのではなく、適切に報告をさせながら、部下を信頼し我慢して部下の能力を向上させることが重要になります。
そのためには、チャレンジが必要となります。
上司は、チャレンジしている部下が行動する場所に傘を差し、部下が自由に躍動できる環境を作り、良いところをほめることが大切です。
部下は、モチベーションが上がり、仕事の姿勢が良くなり、経験と自信を付けることができるからです。
部下は、オセロがドサッとひっくり返るように、ある時急激に力が付き、チームワークが生まれ、組織としての力を発揮し始めます。
あと一つとても重要なことは、部下を好きになることです。
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そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。
40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準
『40連隊に戦闘技術の負けはない―どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準―』
に登場する隊員たちが訓練を通じ成長していく姿は、若い人達に限らず、人材育成全般にも多くのヒントがあると思います。
人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
読み方は自由に、肩肘張らず、気楽に読んでいただき、志を持ったインストラクターと若い隊員たちの記録を堪能して頂ければ幸いです。