10月31日発刊!『二見龍レポート#6 実戦と戦場 -元米陸軍大尉 飯柴智亮-

10月31日発刊!『二見龍レポート#6 実戦と戦場 -元米陸軍大尉 飯柴智亮-

 

 

第一線で通用する身体

 

飯柴氏とお会いし、握手しした瞬間、柔らかな身のこなしと今でも第一線で戦うことのできる身体であることがわかりまし。そして、私との距離感、間合いの取り方が絶妙であり、求道者のような印象を受けたのです。意外だなという言葉が心に浮かびました。

 対談を始めて、すぐにその印象を醸し出すバックボーンがわかりました。飯柴氏は、新極真会空手のアトランタ道場を任されている空手の師範代でもあったのです。さらに、私も、40連隊長時代から親しくさせて頂いている新極真会空手の緑健児代表の話をすると、飯柴氏も驚き、見えないところでつながっているところがわかったのです。思わず、もう一度握手をしてしまいました。

 

 

実戦を経験した元米国陸軍大尉飯柴氏

 

 飯柴氏には、Kindle本『40連隊に戦闘技術の負けはない』を作成している時に、コメントを頂きました。そこには、アフガニスタンなどで戦闘経験のある元米国陸軍大尉飯柴氏からみた自衛隊について、次のように表現されていました。

 『自衛隊という組織は、第二次大戦後の特殊な事情により、特異な進化を遂げてきた組織です。ガラパゴス諸島で特異な進化を遂げた動物とダブって見えます』

 この時から、是非とも対談し、二見龍レポートにしたいと思いました。今回、来日の忙しい時間の中で対談時間を作って頂きその願いが実現しました。

 
 次の文章は、Kindle本『40連隊に戦闘技術の負けはない』へ飯柴氏から頂いたコメントです。

 

 

「40連隊に戦闘技術の負けはない」を読んで

 

 退役された自衛隊の将官が本を書くというのは、米国ではよくある事です。日本でも数名が行っています。ですが、将官という階級は作戦レベルもしくは戦略レベルを担う階級であり、戦術レベルを語る事はありません。

 それは、私のような下級将校の任務だからです。ましてや二見さんは末端戦術レベルである小隊/分隊戦術について真剣に書かれています。これだけで部下想いの幹部だったんだろう、という二見さんの人柄が伝わってきました。

 自衛隊という組織は、第二次大戦後の特殊な事情により、特異な進化を遂げてきた組織です。

 私の目にはそれがガラパゴス諸島で特異な進化を遂げた動物とダブって見えます。誰も何も提言しない状態がダラダラ続いたのでしょう。

 そういった殻をブチ破ったのが二見さんだったのではないでしょうか。

 また「負けてもいいから」という箇所が最も印象的に私の中に残りました。格闘技でも、道場内だけで稽古していたのでは、絶対に強くはなれません。
 出稽古をガンガンやって、負けてもいいから他流派主催の大会に参加し、経験を積まなければ強くはなれないものです。

皆それが解っているのですが、やはり負けるのが怖くて、恥をかくのが怖くてやれないのが現状です。

 色々と制約がある自衛隊という組織の中で、あえて行動を起こした二見さんの勇気に、まず敬意を表したいと思います。イチローさんを招聘したという事実も、非常に革命的です。通常、組織というものは異物を入れるのを嫌うからです。

 統制が全ての軍隊では当然の行為です。ですが、ちゃんとしたインストラクターを招くのは米軍ではよくある行為です。

 私が勤務していたノースキャロライナ州フォート・ブラッグ陸軍基地には、特殊部隊と精鋭部隊のみの基地であるため、頻繁に外部からのインストラクターを見かけました。基地に隣接するフェイヤッテビル市内のレストランでインストラクターにバッタリ会ったこともありましたし、私の拳銃の師であるジェリー・バーンハート氏も頻繁に招かれていました。

 二見さんは退官直前に私にこうおっしゃられました。「私は、組織を去っていく人間です。若い連中はこれからなのです。彼らの力になってあげて下さい」

 そこには、自衛隊という軍隊になれない組織で、我慢を重ねながら国防任務をこなしてきた辛さや無念さ、今後同じ想いをするであろう部下たちへの配慮…様々な思いの詰まったあまりにも重い言葉でした。
 
 この著作は、二見さんのそういった想いと、次世代への提言が記されています。全ての自衛官、特に幹部の方たちに読んで頂きたい著作です。

 

 

 

『二見龍レポート#6 実戦と戦場 -元米陸軍大尉飯柴智亮との対談- PART.1 』

 

 飯柴氏との対談が始まると、静かに柔らかな、淡々と語られるタリバンの襲撃対処、初陣、タリバンの監視要領、友軍相撃になる恐れがあった状況など、貴重な実戦経験を聞いているうちに、自分も兵士としてアフガニスタンの戦場で装甲車両の車列に加わっているような臨場感を感じました。
 まさに、そこには実戦と戦場がありました。

 『二見龍レポート#6 実戦と戦場 -元米陸軍大尉飯柴智亮との対談- PART.1 』でリアルな実体験、実戦と戦場の世界に皆さんも足を踏み入れてみてください。

 
 

 

 

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二見龍レポート#6 実戦と戦場-元米陸軍大尉飯柴智亮との対談- Part.1
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