ぶれたり、不安定な状態になったり、迷ったりするのは、考え方と行動を律する「判断基準」が不明確か、ないからです。
反対に、「判断基準」を持っていれば、考えと行動が定まります。
目的や目標達成のための「判断基準」があれば、業務量の大小やチャレンジの難しさの程度に影響されずに判断できます。
判断基準を持つことは、目的を追求するために非常に役立ちます。
例えば、「これをすると部隊が強くなるか」が判断基準の場合、業務量が大きくても、難しいチャレンジでも、部隊を強くすることができる方を選択肢として選びます。
強くしようとは考えているが、難しいチャレンジだから躊躇するという迷いがなくなります。
判断基準があると、判断がシンプルになり、その分スピーディーになります。
そして、判断基準は、自分を律して目標へ進むことや苦しくなった時の心の拠り所にもなります。
チームとしての判断基準を持てば、チーム全体の意思決定と行動を律するものにもなります。
さらに、リーダーが判断基準を示すことによって、目標に向かって進む部下がリーダーと同じ考えと行動が容易になります。
一緒にチームを組み、企画や業務の進め方を話し合っていると、力を付け成長していくタイプか、そうでないタイプなのか、すぐにわかります。
そのポイントは、自分の判断基準を持ち、その判断基準に基づいて行動しているかどうかです。
自分の中に仕事の内容を奥深く取り込み、自分の中の判断基準により仕事の方向性を見出し、よりよい方向に進めるためには如何にすればいいかという視点をもって行動するタイプは、将来の進展性を感じます。
一方、仕事に対して表面的に軽く接する程度で一歩踏み込むこともなく、無難に終わらせればいいと考えている人は、成長する芽を自ら摘んでいる状態です。
物事を判断する時、その人が持っている判断基準がとても重要となります。
楽して終わらせればいいということを判断基準として仕事に向き合うのか、「会社をより良くしよう」、「地域の人を豊かにしよう」、「ユーザーに喜んでもらおう」という判断基準 で物事を考え実行しようとする人とは、結果として雲泥の差が生じるからです。
周りを良くしようという判断基準は、視界が広く、視点が高いところにあるので全般を良く見渡すことができます。
より良くしようとする姿勢は、高いモチベーションを維持することができ、本気になって打ち込むため、チャレンジを続けながら、限界を打ち破り、仕事や人間の幅を大きくすることができます。
二見龍レポート#13 自衛隊の元狙撃教官が語るスナイパーの育成方法
二見龍レポート#14 照井資規が語るコンバット・メディックの最前線