巨大オオクワガタ朽木割採集-佐賀県神埼郡-

巨大オオクワガタ朽木割採集-佐賀県神埼郡-

 

 

柳の木にいるオオクワガタ

 

佐賀県のオオクワガタの採集は柳の木を狙うと本で読んだりしていましたが、台場クヌギや灯下採集をする関東や桧枝岐の経験では予想がつかない感じです。九州の勤務は熊本のため遂に実際に採集に行ける場所に来ることができました。九州産オオクワガタの本場に近い勤務地とは贅沢な感じです。

早速、夜明けとともに朽木割採集を始め日暮れまでたっぷり頑張ろうと気合が入り、朝の4時に出発し、朝の5時に佐賀県と福岡県の県境近くにある旨いと評判な「丸星ラーメン」で朝食をとることになりました。

熊本の職場のメンバーと九州に着任して初めて一緒にラーメン屋に入ると、彼らは「叔母さんいなりずし3個」と頼んでいます。

「なんでいなりずしを食べるの」と聞くと、不思議そうに「ラーメンの時はいなり寿司かお握りでしょう」とラーメンを食べる時いなりずしも食べるパターンをここで覚えました。

これで九州の皆と仲間になれたなと早朝のラーメン屋で替え玉を2つお代りをしながら感じました。

ここのスープは2㎝に豚骨の砕いたものが沈殿するほどのラーメンで気に入りました。

 

 

クリーク沿いの柳

 

柳の木は、メンバーの話によれば、昔は、クリークという小川沿いに柳が植えられていて柳並木ができていたが、クリークの整備や道路整備、住宅が増えてくると柳の木をどんどん伐採して今ではほとんどクリーク沿いに柳の木はななったと話してくれました。

ということは、自分が雑誌や採集記で読んだものは過去の話ばかりで、もう都市化が進んでポイントが消滅してしまった過去のポイントではないかと感じました。

大丈夫かなと思っていると、仲間が「所々クリーク沿いに林が残っていますから、丁寧に偵察しましょう」というので車で走りながら、林を見つけると車を止めて採集をすることにしました。

直ぐ近くの場所でもクリークがあるので大回りをしていかなければいきたい所へ行くことができないもどかしさがあります。

枯れた竹やぶに太めのクヌギと柳の木を見つけて、竹藪を藪こぎして近づくと墓石が至る所に捨ててあり、墓石捨て場になっているところを探したり、もう家の庭や神社の境内の様な所見て、過去のポイントなのかなと諦めていました。

 

≪樹液がなかなか見つからない≫
クワガタがいるということは、夏場に樹液を出すクヌギなどが必要ですが、クヌギの木も本当にまばらで見ても樹液が出た跡があったのは1~2本の木しかありません。

朽木割採集と樹液採集は連動させることによって発生場所と活動場所を把握できるので、朽木割採集でも樹液の出る場所を確認することがとても重要となります。

しかし、樹液の出たところがほとんどないというのは気になります。

熊本ではクヌギ林の樹液は噴き出す樹液の音が聞こえるのではないかと思うほど多量に出ている木が多いので、神埼郡にオオクワガタはいるのかまた一段と不安になります。

 

 

10mの朽木発見

 

遠くから見ると比較的林の密度が濃い場所を発見し、クリーク沿いにある小さなスペースに車を停めて、採集を開始すると思った以上に林が広がっているのがわかります。

枯れた竹の多い竹林があり、その中に朽木が何本もあります。このパターンは、竹が増えたり成長することによって、もともと生えていた柳の木がだんだん日陰になり次第に枯れてしまい朽ちていき、竹も伐採されたり、何かの原因で衰退したり、枯れてしまうという状態です。

枯れた竹林の林縁沿いの朽木は、オオクワガタのメスが朽木を発見しやすく、飛行を邪魔する木がないので、朽木に幼虫が入っていることが多くかなり期待できるポイントです。

しかし、柳の木はクヌギと違ってとても固く、採集用の斧(通称タコ採れ君といい、片方が斧で後ろが尖ったピッケルになっている)を撃ち込むと腕がしびれる感じです。かなりの白枯れ状態になっていないとダメたということを理解しました。

根っこがクリークの水の中に入っている柳の太くて長い朽木をクリーク沿いの一番林の深いところで見つけました。

クリークから柳を出そうと引っ張るとボロボロとちぎれて朽木が浸水しそうになるのを足を滑らせながら何とか斧のとがった方でひっかけ、大声で応援を呼び自分の足がクリークに吸い込まれる寸前に仲間が到着して朽木を無事に引き上げることができました。

 

 

久し振りのタコ採れ

 

根元は、ボロボロで手でも崩せるほど柔らかく食痕だらけです。

これは、頭が黒いカブトムシの幼虫の食痕で木をばらすとボロボロ数十匹幼虫が出てきました。普通、「なんだ、カブトムシか」と落胆するところですが、九州ではカブトムシの幼虫がいるとオオクワガタの幼虫がいる可能性が高いので、もしかして、と期待が膨らみます。

長い木なので2チームに分かれて、先端から削る側と根元から削り始めると、先端から削っているオオクワ仲間が「ほら、オオクワガタのオス巨大幼虫でました。食痕が走りまわっているのでまだまだいますよ。と言っているうちにメスの幼虫取れました」と次々大型のオオクワガタの幼虫を取り出しています。

私の方は、根元から削るより、手でばらすような感じで朽木を分解すると食痕だらけですが、小さいので初令と2令の幼虫がいるようでした。

注意して斧を打ち込みバリッと木を割ると20匹以上の2令幼虫がボロボロ出てきました。コクワガタの幼虫が半分以上いて、あと半分がオオクワガタかヒラタクワガタの幼虫か区別が付かないのでキープしました。

ドンドン柳の朽木を割っていくと判別不明幼虫が70匹以上採れ、3ケース幼虫採集用に持ってきん ましたが、もうケースに余裕がないので2令幼虫がいるところはこれで終了します。

1m先端の方にいくと朽木が硬くなるのでここにピッケルを打ち込むと、よく朽ちていて白枯れした木がバリっととれ、太い食痕が出てきました。オオクワガタ特有の食痕です。

遂に、佐賀県産神埼郡のオオクワガタを採集する瞬間が近づいてきました。食痕沿いに丁寧に木を崩していくと成虫になったら70mm級のオスになるような大型のオスの幼虫が出てきました。

佐賀県のオオクワガタはもう終わったポイントだとか言っていた気持ちは、吹き飛んでしまい、「やっぱり、神埼は凄いな。オオクワガタの本場だ」とオオクワ仲間と大満足の高笑いをし続けながら、採集を続けました。もう持ちきれないので、採集ポイントを綺麗に片づけてわからないように朽木を上手く隠してここを去ることにしました。

本日の成果、オオクワガタ確実の幼虫を15頭、不明幼虫72匹というタコ採れとなりました。

不明幼虫がオオクワガタであればとんでもないタコ採れ状態です。こんなこともあるんだな~と上機嫌で「やっぱりこっちだよな」と昼食は佐賀牛のステーキにしてしまいました。

上機嫌のまま、もう少し佐賀神埼郡を知ろうと偵察をすることにし、クリーク沿いに車を走らせますが、クリークの柳はどんどん伐採されていてポイントが見つかりません。

伐採跡が多いなーと言っている時、オオクワ仲間と眼が合いました。

朽木を伐採した材置き場を探せばいいのではないか、ということを同時に閃いた瞬間です。

この続きは、またの機会に紹介します。

 

 
 

【kindle本が発刊されました】

 

 

天然オオクワガタを求めて-山梨県韮崎一帯オオクワガタ採集記-
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かつてのオオクワガタ有名産地、山梨県韮崎一帯で天然のオオクワガタを求めた採集記が完成しました。本書は、「1年を通じた採集記」、「採集幼虫のその後」、そして、「20年前同じ場所で体験した採集記録(加筆)」の3部で構成されています。

 

 

 

≪次のブログも参考にお楽しみ下さい≫

 
本ブログの続きです。材捨て場をみつけました。
 
佐賀県神崎郡オオクワガタトラッキング採集 -伐採材捨て場でタコ採れ-
 

 

 

 

【kindle本が出ました】

 

二見龍レポート#1 ネイティブ・アメリカンの狩りの技術を伝える川口拓氏との対談
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40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準
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 人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
 読み方は自由に、肩肘張らず、気楽に読んでいただき、志を持ったインストラクターと若い隊員たちの記録を堪能して頂ければ幸いです。

 

 

 

オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界
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オオクワガタに出会い、採集やブリーディングを始めて、いつの間にか20数年が経ってしまいました。
 日本各地のオオクワガタの有名ポイントで多くの仲間と出会い、採集をした楽しい思い出やズッコケ採集記は私の宝物です。
 オオクワガタを通じ、色々な経験や学びがあり、人生が豊かになった感じがします。そんなオオクワガタ採集記をお楽しみ下さい。

 

 

 

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