佐賀県神崎郡オオクワガタトラッキング採集 -伐採材捨て場でタコ採れ-

佐賀県神崎郡オオクワガタトラッキング採集 -伐採材捨て場でタコ採れ-

 

 

柳の伐採が進むクリーク

 

初めての単身赴任で熊本勤務を満喫していた頃、太くて有名な佐賀県産、特に神崎産のオオクワガタを求め毎月佐賀県へ採集に出かけました。偵察した所を地図上で塗りつぶしながら、ローラー作戦でオオクワガタの生息していそうなポイントを攻めていきます。

航空自衛隊のレーダー基地などがある背振山山系にもいそうですが、平地部の柳の木が主なオオクワガタのポイントです。

ポイントとなるのは、クリーク(水路)沿いに生えている柳の木です。

しかし、クリークの整備を進めているためか、クリーク沿いに生えている柳の木は、採集に行く度に伐採され、ポイントがどんどん減少していく状態でした。

このままでは、オオクワガタの採集ポイントが消滅するどころか、オオクワガタの生息地自体が消滅してしまうのではないかと感じるほどです。

 

 

伐採した材はいったい何処へ

 

いつも一緒に採集に行くHと、「もう神崎郡もオオクワガタ採集は終了かな」と話していると、倒れてもただでは起きない仕事をするHが、「これだけ行くところ行くところ伐採しているとなると、伐採した柳の木は何処に捨てられるんですかね」と言います。

柳の木は、伐採後根っこから引き抜き、クリークを何もなかった状態にしています。

柳の木は、ゴミ焼却センターに一時保管されるか、何処か広場に一時保管せざる得ないと考えました。

柳の材木となる部分は使いようがありますが、根っこの部分は廃棄になるので材捨て場があるのではないか、二人で推測しているうちに、いつの間にか昼の時間になっていました。

現在、何も朽木割をするポイントも発見できず、神崎も今回までかなと感じていたところでした。

 

 

ラーメン屋を捜していると

 

朝5時半に熊本を出発し、神崎郡一体を回り続けているとさすがにお腹が空いてきます。

「ラーメンとお稲荷さん行こうか」とHに言うと、「では、町中に入りましょう」とHは車をラーメン屋の在りそうな市街に向けて走り始めました。

「腹が空いたからもう見つけたら入ろう」と言うと、Hから「ハハハハ、バッチグーです」、「遂に見つけました」、「ラーメンは後にしましょう」と返ってきました。

 

 

材捨て場発見、生木に手が痺れる

 

Hが指さす方向を見ると、そこには宝の山がありました。

根っこの付いた柳の伐採材捨て場です。Hは、材捨て場にいる職員のところへ車を停めるとすぐに向かい、話をしています。

「気を付けてもらえば昆虫採集してもいいそうです」と交渉上手のHが戻ってきました。

今日はもしかしたら当たりだなと二人で目を合わせ、タコ採れ君を取り出し材捨て場へ足早に向かいました。

柳の木は、縦の線の入った柔らかそうな表面の状態とは違い、朽ちていないと虫研のタコ採れ君を打込んでも、跳ね返されてしまいます。

クヌギの木やコナラに打ち込む感触とは違い、タコ採れ君が跳ね返された時の衝撃は、腕から肘と肩まで痺れがくるほどです。

柳の木の朽木割は、材の状態を調べてから行うのが適しています。

 

 

やはり思っていた通り

 

痺れた腕を揉みながら、50メータプール程の伐採材捨て場の奥に入っていくと、柳の表面に付いているカワラ茸が衰退し、触ると柔らかく朽ちている材を見つけました。

タコ取れ君を打込むと、サクッと深く入ります。

白く朽ちた朽木ば、バリバリと大きく剝がれます。

直感的に「来たな!」と感じました。Hを呼び二人で削るとすぐに太い食痕が出てきました。

「ワハハハ! やっぱりいましたね」と二人でガッチリ握手をしました。

喜びと遂に神崎産オオクワガタを仕留めた感動を分かち合います。

「頭幅がある幼虫だ」と神崎産のオスのオオクワガタの幼虫を割出し大満足です。2時間半採集を行い、オス3頭、メス5頭、計8頭の幼虫を採集し、この喜びは次につなげることにしました。

また、2週間後残りの朽木の割り出しをすることにし、夕飯に近いラーメンを食べ佐賀県を後にしました。

 

 

やることのスケールの大きい鉄工所の社長

 

2週間後、神崎郡の材捨て場に再度採集に行きました。

材置き場に到着した瞬間、唖然となりました。

狙いを付けていた柳の朽木だけがきれいに無くなっていたからです。
Hに「このポイント誰かに話した」と聞くと鉄工所の社長に先日話したと言います。

帰りに鉄工所の社長の家に寄ると、庭のガレージのところに朽木を割った跡があります。

「いやー、話を聞いて、クレーンの付いている車で柳の朽木を頂いて運んできて、朽木割をしたら久し振りのタコ採れでした。アハハハハ」

「神崎産ゲットです」

と社長は上機嫌でした。

鉄工所の社長の凄さは、熊本での一晩300匹以上のカブトムシ採集を参照にして下さい。

Hに「社長はやることのスケールが大きいから、今回行ってから教えた方が良かった」と話すと、「トラックで運ぶとは思いませんでした」と返ってきました。

「カブトムシではお世話になったから、今回はお礼だね」と二人で笑いながら納得しました。

 

 

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天然オオクワガタを求めて-山梨県韮崎一帯オオクワガタ採集記-
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≪次のブログも参考にお楽しみ下さい≫

 

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オオクワガタトラッキング採集編1 -山梨県甲府地域(その1)-
 
熊本オオクワガタトラッキング採集
 

 

 

 

【kindle本が出ました】

 

二見龍レポート#1 ネイティブ・アメリカンの狩りの技術を伝える川口拓氏との対談
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40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準
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人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
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オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界
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オオクワガタに出会い、採集やブリーディングを始めて、いつの間にか20数年が経ってしまいました。
日本各地のオオクワガタの有名ポイントで多くの仲間と出会い、採集をした楽しい思い出やズッコケ採集記は私の宝物です。
オオクワガタを通じ、色々な経験や学びがあり、人生が豊かになった感じがします。そんなオオクワガタ採集記をお楽しみ下さい。

 

 

 

オオクワガタ飼育記 ~マット飼育による美形・大型作出テクニック~
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マット飼育は、菌糸ビンのように簡単に大型を作出するのは難しい飼育法ですが、綺麗な個体を得ることができ、安価で多量にオオクワガタを飼育できることが魅力です。
本書により、マット飼育のコツを積み上げ、皆さんの目指すオオクワガタを作出して頂ければ幸いです。

 

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2 Comments

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