面接の試験官で気にしていた10の事柄

面接の試験官で気にしていた10の事柄

 

 

1.懐は深いか

 

懐が深い人は、難しい問題に直面しても解決法を粘り強く探していけるような頭と行動力を持っているとともに、人を受け入れる度量が大きいということが言えます。ちょっとしたことで、ムカッとすぐ顔に出たり、感情的に話をしてしまう人は懐が深いというよりも、懐がないということです。

否定から言葉を始める人も懐の深さを感じません。「いや、これはこうだよ」とか「いえ、○○です」、「しかし、○○です」、「でも、○○です」これらは全て否定言葉から始まっています。

会話をする時のその人の癖の場合が多いこともありますが、人の話を聞いたらまず、全てに否定をしてしまう人は、「何でも反対して自分考えていること以外は受け入れない人間だな」と評価されてしまいます。

この人は、受け入れる容量が小さいなと思われてしまいます。「そうですね」、「はい、」と始めたらどうでしょう。

話し相手は、話を受け入れるという姿勢があなたにあることを感じます。それから、「更に、良くするにはこうすればいいと考えます」と自分の考えを伝えれば、相手は、自分の話を理解し受け入れてくれたので、自分もあなたの話を聞こうという気持ちになり、理解しようとします。

懐が深いというのは、受け入れる容量があるように心掛けることにより少しずつ広がっていくものだと思います。

 

 

 

2.Q&Aをどのように使うのか

 

○○と聞かれたら××と答えようといった形でQ&Aを皆さん作成していると思います。作成していない人は、簡単な質問対応程度は作ってみてはどうでしょうか。

言葉は、不安定なものなので微妙な表現やはっきりしない言い方ができます。文章は頭が整理してはっきりとした内容でないと書くことができません。

ですから、まだQ&Aを作成していなければ、頭を整理するために作るということが必要であると考えます。

Q&Aを既に作っている人は、どこまで作ったのでしょうか。「志望動機」や「長所と短所」、「何をしたいですか」や「卒業研究は」というものは、皆さん作ると思います。もっと作らないとならないと思いませんか。

「あなたは会社に入社したらどういう仕事をしたいですか」という質問の答えを作ったら、その答えに対する更なる質問を予想して、その答えを作成する。

更にその答えに対する質問を予想して、答えをつくる。という「更質問対応」をすると話す内容が、広く深く自分で整理できるので面接にとても役に立ちます。

そんなに作成したら、覚えきらないと思うかもしれません。暗記する必要はありません。暗記しようとすると、1文字も間違いないように思いだして質問に答えようとするので、面接中に言葉が詰まってしまったり、しどろもどろになったり、暗記したことを思い出すために脳を使い過ぎているのでちゃんと質問を理解できない状態になってしまうからです。

頭に作成したQ&Aの内容を暗記するのではなく、整理して理解しておくことでいいのです。質問に対する答えを幅広く、深く考えているので、その範囲で話せばいいのです。1つの答えを暗記しておくのと、10の答えを頭で理解しているのでは、会話や質問対応に広がりが出るからです。

 

 

 

3.自分は何ができるか

 

アルバイトをしていてもそのアルバイトをしている店の発展につながることに関係できたり、自分の能力の向上を図ろうとするようなタイプの人は、アルバイト先でもう少しいてほしいと考えると思います。バイト代以上の価値のある人だと思うからです。

企業も同じです。企業の発展、業務内容や幅の広がりをもたらせるような人は、自分も成長していなければできませんし、その人の成長型の人の成長を助長するという効果も出てくるので、会社としてはほしい人材となります。

どうすればいいんだろうという疑問が出ると思います。答えは、一つ一つ行動して結果を積み上げて築いていくことです。

小さなことでも、ちょっとしたことでもいいと思います。麻雀をやる人は最近少なくなってきましたが、勝とうと思って、いつも高い手を作ろうとしてばかりいると相手に振り込んで点棒が少なくなったり、焦ってしまって負けてしまいます。

安い手でも大事に育てて、相手の動きをよく見ながら丁寧に麻雀を打っていると、少しずつツキが回ってきて大きい手ができたり、安い手も大切にしているとまた大きい手ができて結果として勝っているというのがパターンです。

小さな手も大切に育てて上がるまでもっていく、ということを積み上げていくことにより、大きな手ができる。

一つ一つ丁寧に周りと調和をしながら、結果を出していくということを、バイトでも、趣味でも心掛けることが仕事への姿勢の良さにもつながり、面接官はそれを感じ取ると思います。

小さなちょっとしたことでもできなければ、いつもできないともいえます。

 

 

 

4.言葉に血と汗と涙があるか

 

面接で、経験していないで浅い感じで捉えたイメージで話している内容や自分の言葉で表現できていないものや定性的などうとでもとれるような丸まった言葉や話には、感動と感心は発生しません。

自分の苦労した経験や面白かった出来事を自分の言葉で自然に話したものは、スーと相手の心に注ぎこまれるように入っていきます。情熱を感じる言葉や話、常に前向きでチャレンジ精神を持っている人の話は、元気をもらえたり、面白いので聞きたいと思います。

上っ面の理解不十分なことを話すより、自分の言葉を選んで話す話には、人は興味があります。自分の体験や理解したことを自分の言葉で話す努力をすることが、とても重要です。

どうすればいいか。文章にしてみて下さい。そして理解できたら、彼女か、友達でも母親でもいいので、話してみて下さい。面白いとか、わかりやすいとか、こうするともっといいというヒントを貰えるのと練習ができます。

「一生懸命やっているね」、「いいことしているね」、「面白かった」という評価を得られたらその話は大体合格です。やれば色々気づきがあり、前に進みます。心から出た言葉は、相手の心に注がれます。

 

 

 

5.スレているのはダメ

 

新卒で直球勝負をせずに、まるで体力が衰えてきた投手が、直球の伸びがなくなり変化球勝負をするような感じでは、中途退職者の経験と技術を持った人を取ればいいということになります。何故、新卒をとるのか。

会社へ人材という最も重要な将来への投資をしようとしているからです。若い戦力となる人が、若々しい風を吹き込み、成長していきまた、次の若者が入社して成長をしていくことを繰り返して、社員の成長とともに企業の成長をしていこうと考えているからです。

表面上うまくやったり、要領だけでうまく切り抜けたりするような新卒の人より、若さで前進するような直球を投げる人を企業は求めています。「情熱」と「素直さ」は、大切です。
情熱」は、これがないと物事は進みません。色々な準備をしたり調整をしたりしても、最後は情熱というものがなければ動きません。

素直さ」は、人の話を聞いたり色々学ぶために必要な心の姿勢です。「俺はできるんだ。」という心の持ち主では、たとえいいものを見たり聞いたりしても吸収する量は少ないと思います。素直に「なるほど勉強になるな」と思う人は吸収力と定着度が高いからです。

要領に走ると後で、実力が付いていないので、いい年になるほど恥ずかしく、そして困ってしまうのと、取り返すのは大変困難なものです。うまく切り抜けることが面接でいい評価を貰えるということではありません。

 

 

 

6.いらない人といる人

 

面接官は、色々面接前に教育を受けたりミーティングをして面接に臨みます。そして、面接の評価表にある項目に点数を書いたり、備考欄にコメントを書いたりするのが通常です。どのような人物を評価するかを突き詰めれば、この目の前にいる人と一緒に仕事ができたらいいな という人を選びます。探しています。

ことわざに「類は友を呼ぶ」というのがありますが、その会社の伝統や雰囲気の中で長年仕事をしてきた人が、一緒に仕事をしたいなと思うということは、同じような人を選んでしまう傾向があると言えます。

会社の風土や職場の雰囲気やそこで働いている社員の人の感じを知るという情報活動は結構大事です。

信頼感や自分の考えていることを伝える練習を日頃から心がけて準備をすることは、面接に大変有効であるばかりではなく、就職後にも実力が付いているので役に立ちます。一緒に仕事をしたいという人になる努力をすることが、面接を成功に導きます。

 

 

 

7.言葉のキャッチボールをすること

 

面接は、まず日本語を使って会話を続けることです。ここをまず抑えていないと解答集を作ったり、上手くいいことばかり言おうと考えてしまい、大体会話にもならなく、聞く方は「何かわからんなー」、答える方は「なんだか訳わからなくなってきたぞ、まだ聞くのか」等、お互いに疲れる面接になります。

人から質問をされて、人に自分の考えていることを伝えるには、会話をちゃんとすることから始まります。面接官から何を聞かれているのかをよーく聞くことが重要です。まず、全神経を集中して面接官が何を聞きたいかを知るために話を聞くことです。

少し質問を聞いただけで、「これはどう答えればいいだろう」、「アッ準備した答えのこれが少し関係するから使おう」と頭の大部分を使ってしまい、質問をちゃんと聞いていないので的外れの答えをしてしまい泥沼にハマっていきます。最初からこれをやってしまうともうボロボロです。

 

面接官は、緊張を解くために、簡単な質問をとてもわかりやすく聞いているのに、予想もしない関係ない方向の話をされてしまうと、自分の日本語力は反対に大丈夫かなと不安になってしまったり、最初からこれじゃー疲れるぞーという状態でになります。

こんな場面ばかりだと面接が終了した後強い酒を飲みに行かないと一日が終われない気持ちになります。面接官も人間ですから。

「はい」か「いいえ」という答えを期待している質問に延々と的外れな答えをされる状態は、見ていると辛いものがあります。

面接は、会話をするため、しっかり質問を聞くことから始まります。

言葉のキャッチボールですから、相手からボールがきたら、ボールをグラブでキャッチして相手にそのボールを投げ返せばいいことです。上手く答えようと考えてよく聞いておらず、話のキャッチボールをする気のない人は、相手のボールをキャッチできないで、別の10個のボールを関係ないところに投げている状態になっています。

面接は、普通の会話のように続けながら進めていくということをいつも頭において臨んで下さい。

 

 

 

8.面接で違和感を感じてしまう人はとりません

 

面接をしていて、まあ、可もなく不可もなく、大して悪いところもいいところもなく大体進みます。時々話を聞いていて、違和感を感じる時があります。

違和感を感じたら、その違和感が何であるのかを確認するために、質問をします。

面接官としては、時間が許せばわかるまで聞きたいと思います。話していて、違和感を感じるというのは、「道を歩いていて、小さい凹凸につまづく様な感じ」で何かがあるというのに気がつくのですが、それが何だか直ぐわかるものもあれば、わからないものもあります。

往々にして、その人の癖やトラウマから発生しているのが多く、話の焦点を絞っていくと、とても妙にあるところにこだわっていることがわかります。

余りいい感じがしなければ、無理にとることもないので合格にはしないでしょう。

どこに違和感を感じるのかを説明するのは難しいのですが、目に出るのと動作や顔に出るものとして、「ある話になると目が泳ぐ」「目が妙にギラつく」、「ある内容になると手とか腕や震える」、「貧乏揺すりが激しくなる」、「顔が蒼くなる」、「汗が出てくる」、「顔面神経痛のように顔がピクピクする」とか、「口調が変わる」というようなところです。

熱く語っていてなるのと普通に話していてなる。との違いと捉えると分かり易いかもしれません。

皆さん、変な癖をつけたり、トラウマに悩まされないように、偏りのない清々しい日々を過ごす生活に日頃から心掛けて下さい。

 

 

 

9.優秀じゃない試験官でも面接は出来ます

 

普通、面接官は人事系統の優秀な凄い人がなっていると思い、緊張したり、始まる前から自分にプレッシャーをかけてしまうようなことがあるかもしれません。

中には、鋭いミスター会社代表みたいな人がいるかもしれませんが、稀だと思っていいと思います。えーそんなことでわかるんですかとお思いでしょうが、「そうなんです。わかるんです。笑)」

自分が子供だった時、「このお兄さんは凄いな」、「このお兄さんはダメだなー」というように年上の自分よりも経験も知識もある人を評価していませんでしたか。

何故か、「できる人」と「できない人」はたとえ能力が低くとも判定ができます。複数の面接官がいれば、もう間違いないといった体制をとれるでしょう。

難しいのは、中間にいる人たちの順位をつけることです。可もなく不可もないあまり差のない人のようにみえる中間グループの中から、この人を合格させたらいいと判断しなければならないという判定をするのは今も昔も課題なのです。

 

では、あまり差をつけられず順位をつけにくい人を中間クループの上位にするか、下位にするかを決めるものは何かというと、やはり、「将来この人は伸びて活躍しそうなのか」と「この人となら厳しい仕事を一緒にしてもいい」と感じる人物に○(合格)を付けてしまうのが一般的でしょう。一緒にいるだけで暗い気持ちになるような人や信頼がおけない人は選ばないと思います。

そう考えると話す内容も大切ですが、溌剌(ハツラツ)さというものやキラッと光る話をするなど、自分の特長をいかして一緒に仕事をしたい人に感じられるような準備を今からずーと続けていくとやっていない人とは大きな差が出てくると思います。

逆転満塁ホームランはめったに出ませんし、要領だけでは上手くいきません。

毎日のコツコツとした積み上げで自分を少しずつ成長させることが大事です。「そーなんです。わかっちゃうんです。」

 

 

 

10.しつこく聞かれる時は分水嶺

 

面接で「志望した理由」とか、「長所と短所は」という質問は、会話を始める挨拶みたいなものと、おかしい人間かどうかの最初のチェックだと捉えていいと思います。あと、会話を始める糸口だと考えていいでしょう。

ここに、努力を物凄く集中する人もいますが、準備した内容を完ぺきに言ったとしても高い評価を得ることはあまりなく、正解だとはいえません。

大事なことは、志望した理由を話した後の質問にあります。更に、その後会話している間に、一つの内容に何回も質問をされるのにどう対応したかということです。

質問は、「内容がわからない時」、「もう少し聞きたい時」、「この人は大事なところがズレているなとか」、「言い答えがきけたら○(合格)にしよう」という時に行います。この時に自分の準備している答えを無理やり思い出しながら良く理解もしていないのに話しても、いけないなと感じると思います。よーく面接官の話を聞いて、何を聞きたいのかを理解して、自分の言葉で必要なことを話すようにすることが重要です。

 

面接官の眉と眉の間が”の”の字になっていたら、何言っているんだろうこの人はと思っていますから、具体的な例や、やってきたことを話すとぱっと顔が明るくなったら分かったという反応です。

「んーんと首をひねっている」時は、ズレとるなーとか、捉え方がおかしいなとか、問いに答えていないなという反応です。「○○をどう考えますか」という時は、いい答え出るかなという反応だと考えていいと思います。

こんな感じで試験管の反応を見ながら喋れれば、いい感じで進むと思います。面接の基本は、言葉のキャッチボールをすることです。

準備してきた内容を隙あらば喋ろうとしている人は面接官から見ると痛い感じに見えます。よーく落ち着いて会話をして下さい。

 

 

 

 

 

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本書は、実戦で強烈な威力を発揮する「スカウト」の戦闘技術に触れた瞬間、根底から意識が変わってしまった隊員たちが、戦場から生き残って帰還するために、寸暇を惜しんで戦闘技術の向上へのめりこんでいく姿を記録したものです。

そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。

 

 

 

40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準
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『40連隊に戦闘技術の負けはない―どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準―』
に登場する隊員たちが訓練を通じ成長していく姿は、若い人達に限らず、人材育成全般にも多くのヒントがあると思います。
 人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
 読み方は自由に、肩肘張らず、気楽に読んでいただき、志を持ったインストラクターと若い隊員たちの記録を堪能して頂ければ幸いです。

 

 

 

オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界
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オオクワガタに出会い、採集やブリーディングを始めて、いつの間にか20数年が経ってしまいました。
 日本各地のオオクワガタの有名ポイントで多くの仲間と出会い、採集をした楽しい思い出やズッコケ採集記は私の宝物です。
 オオクワガタを通じ、色々な経験や学びがあり、人生が豊かになった感じがします。そんなオオクワガタ採集記をお楽しみ下さい。

 

 

 

オオクワガタ飼育記 ~マット飼育による美形・大型作出テクニック~
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マット飼育は、菌糸ビンのように簡単に大型を作出するのは難しい飼育法ですが、綺麗な個体を得ることができ、安価で多量にオオクワガタを飼育できることが魅力です。
 本書により、マット飼育のコツを積み上げ、皆さんの目指すオオクワガタを作出して頂ければ幸いです。

 

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