オオクワガタを通常よりも1㎜から2㎜大型にする新聞紙を使った飼育方法

オオクワガタを通常よりも1㎜から2㎜大型にする新聞紙を使った飼育方法

 

 

引越しからある事に気付く

 

12月や3月の異動の時は、幼虫に振動を与えてはいけない重要な時期に入るので、自宅へオオクワガタの幼虫を新聞紙で包んだまま、送り、自宅の温度の安定しているマンションで羽化させます。春になり、蛹になっているか新聞紙をとって確認すると、なんだかいつもとは一回り大きな蛹になっていました。

子供が中学生になると単身赴任の生活が始まり、オオクワガタの成虫と幼虫、飼育用具一式だけで引っ越しの荷物の半分を占める状態で、北熊本、北九州、宇都宮、仙台勤務をオオクワガタの採集と飼育をしながら楽しみました。

いつもオオクワガタの引っ越し準備が終わる事イコール引っ越し準備完了の状態です。

毎回、人事異動により新天地へ移動をする時、幼虫を飼育しているピンが割れないように一つ一つ新聞紙でピンを包んでいるうちに新聞紙に包むと成長に何か効果があるのではないかと感じるようになりました。

 

 

オオクワガタを世に広めた吉田賢治氏

 

まだインターネットが広がっていない1990年後半、「虫研」を主催している吉田賢治は、オオクワガタの採集と飼育の第一人者として、オオクワガタ界を牽引していました。

山梨県におけるオオクワガタの採集ポイントの紹介やまだよく知られていなかったオオクワガタの飼育について書かれている貴重な情報は、虫研の著書として、40ページ(そのうち10ページはオオクワガタ用品等の紹介)で2500円で販売されるほどでした。

吉田賢治は、感覚の人でもあり、ある程度の飼育技法を紹介しますが、細部は自分で感じ取りながらすべきだというスタンスのため、ハッキリわからない部分が多く、本を参考にしながら色々な飼育要領を試したりしなければなりません。

もっと細かく教えてほしいな思いながらも、自分で飼育要領を生物学や発酵の知識を勉強し、色々仮説を立てながら、思考錯誤の飼育を行い、初夏にピカピカの新成虫を見て、飼育技法の結果に一喜一憂するのもオオクワガタ飼育の楽しみでした。

時々、テクニックの紹介があります。その中に幼虫を入れたビンを土に埋めて飼育すると1~2㎜大型になると書いてありました。

流石にこんな手間はできないとやりませんでしたが、新聞紙に包んだピンから大型の蛹が出てきたのを見て、暗くして成長を安定させたこと、ピンの表面が冷たくならない保温が土に埋めたのと同じ効果ではないかと思いました。

新聞紙の効果がわかってから、気温の低下する12月の餌換えが終わってから、羽化まで新聞紙を巻いていると大型になる方法を毎年試して実感しています。

クワガタ各種の飼育を体系的にわかりやすく記述した「クワガタムシ飼育のスーパーテクニック」(小島啓史著)は、多くのクワガタファンが必ず手にした本です。

クワガタムシ飼育のスーパーテクニック (月刊むし・ブックス (1))

 

 

マンションの南の部屋

 

自宅マンションのあまり温度が冬でも下がらない南向きの部屋は、温度管理をしなくても、20℃が維持されます。

この部屋に、新聞紙で巻いたオオクワガタの幼虫のビンを置き、羽化までもっていくと、大きさも出て、大きさのばらつきや羽化不全が少なくなることがわかりました。

16℃が確保できると、冬の温度の低下によるオオクワガタの活動低下がなく、無駄なく羽化までもっていけるのではないかと考えています。

 

 

床より70cm以上の高さ

 

マンションの中でも、床から70㎝以上の高さがあると、適温が確保できので幼虫の成長に適した環境になります。

70㎝以下だと床からの冷気の影響を受けるため、床に近くなればなるほど羽化が遅れてしまい大きくなるタイミングが微妙にずれてしまいます。

天井に近いと温度は高いのですが、乾燥しやすいので胸から手を伸ばした程度の高さに置くのがいいと思います。

マンションは、それぞれの配置や作りが違うので、適した場所を探してみて下さい。

 

 

メスは大瓶2回の餌換えがいいのか

 

今まで大型化のためには、3令幼虫になってから、3回の餌換えが必要であると考えていましたが、今年のメスは、3回目の餌換えができず羽化までもっていくことになりました。

今年は期待できないなと思っていたら、2回でもマット飼育で、50㎜を超えるメスが片手以上のの数が出ました。

オスは、餌換えを3回、メスは餌換えを2回で来年の羽化までもっていこうと考えています。

メスの大型化が、2回続けば飼育法として取り入れることができると思います。

 

 
 

【kindle本が発刊されました】

 

 

天然オオクワガタを求めて-山梨県韮崎一帯オオクワガタ採集記-
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かつてのオオクワガタ有名産地、山梨県韮崎一帯で天然のオオクワガタを求めた採集記が完成しました。本書は、「1年を通じた採集記」、「採集幼虫のその後」、そして、「20年前同じ場所で体験した採集記録(加筆)」の3部で構成されています。

 

 

 

 

【kindle本が出ました】

 

二見龍レポート#1 ネイティブ・アメリカンの狩りの技術を伝える川口拓氏との対談
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40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術
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本書は、実戦で強烈な威力を発揮する「スカウト」の戦闘技術に触れた瞬間、根底から意識が変わってしまった隊員たちが、戦場から生き残って帰還するために、寸暇を惜しんで戦闘技術の向上へのめりこんでいく姿を記録したものです。

そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。

 

 

 

40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準
40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準

 

 

『40連隊に戦闘技術の負けはない―どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準―』
に登場する隊員たちが訓練を通じ成長していく姿は、若い人達に限らず、人材育成全般にも多くのヒントがあると思います。
人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
読み方は自由に、肩肘張らず、気楽に読んでいただき、志を持ったインストラクターと若い隊員たちの記録を堪能して頂ければ幸いです。

 

 

 

オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界
オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界

 

 

オオクワガタに出会い、採集やブリーディングを始めて、いつの間にか20数年が経ってしまいました。
日本各地のオオクワガタの有名ポイントで多くの仲間と出会い、採集をした楽しい思い出やズッコケ採集記は私の宝物です。
オオクワガタを通じ、色々な経験や学びがあり、人生が豊かになった感じがします。そんなオオクワガタ採集記をお楽しみ下さい。

 

 

 

オオクワガタ飼育記 ~マット飼育による美形・大型作出テクニック~
オオクワガタ飼育記 ~マット飼育による美形・大型作出テクニック~

 

 

マット飼育は、菌糸ビンのように簡単に大型を作出するのは難しい飼育法ですが、綺麗な個体を得ることができ、安価で多量にオオクワガタを飼育できることが魅力です。
本書により、マット飼育のコツを積み上げ、皆さんの目指すオオクワガタを作出して頂ければ幸いです。

 

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