オオクワガタ山梨県トラッキング採集 -甲府一帯採集準備編-

オオクワガタ山梨県トラッキング採集 -甲府一帯採集準備編-

 

 

オオクワガタ採集歴25年目に原点に戻る

 

オオクワガタの採集を始めて25年の節目に大きなチャンスが回ってきました。従妹の集まりの時、甲府地域でのオオクワガタ採集の話をすると、「山梨県の甲府に母の家があり、オオクワガタの採れる地域の丁度真ん中だよ」という従妹がいました。即、採集拠点としてお願いをすると快く了解してくれました。なんと!近いポイントは、歩いて行ける理想の場所です。

丁度、LEDライトの出現によりポイントが激減し、桧枝岐地域での灯下採集の見直しをしなければと考え、採集の重点をどこに置くか探しているところでした。

従妹の協力によって、新たな採集拠点を山梨県甲府一帯のオオクワガタ採取ポイントのど真ん中に設定することが可能になりました。

従妹から採集予定日、対応可能との連絡を受け、7月中旬のクワガタが一番採れる「海の日」の前後に甲府市一帯のオオクワガタ採集が実現しました。

すぐに準備を進めなければなりません。

まず行うことは、地図上で採集ポイントを特定することです。

 

 

地形を読める1/2.5万地形図

 

採集ポイントは、標高は800m以下の南斜面、植生は、Qの文字に似ている地図記号「広葉樹」の地域を選定します。

20年以上前は、個人の庭に良い朽木のある場合、菓子折りを持って説明を行い、採集させて頂き、掃除をして帰るなどできました。

今は、このような場所での採集は難しいため、1/2.5万地形図で赤く表示されている市街地や建物のある場所から、300m程度、採集地域を離すようにしています。

次に道路です。

1/2.5万地形図では、細く黒い実線は、車がギリギリ通れる道を表します。
点線道は、舗装されていない自然道や細い農道を表します。

市や町の境界線は点線道に似ているので注意してください。

採集ポイントが決まると、ポイントを攻めるための採集経路の選定を行います。

 

 

車の駐車位置と採集経路

 

1/2.5万地形図の二条実線道は、車が確実に通れる道を表しています。採集ポイントを攻めるには、どこで車を置いて歩くかを決めます。

車で走りながら見るだけでは、林の概略しかわかりません。実際に歩くことにより、林の状態や斜面の状態、下草の状態、樹液の匂いなどがわかります。

徒歩距離が長くなると、疲労し、車に戻るまでの時間のロスが発生します。

二条実線道の付近にあらかじめ駐車位置を設定し、一条実線道は、実際に車で走りながら駐車スペースがあれば使用し、無ければあらかじめ選定した付近で車を停めるようにすると効果的な採集ができます。

一条実線道は、狭くなかなか駐車スペースがないので、地図上での駐車位置の選定は重要です。

徒歩距離は、丘陵から出られないような新たなポイント開拓以外は、長くても1㎞以内にします。理想は、200m~300mおきに車から降りて採集するパターンです。

樹液の場所や朽木の場所は、地図上にプロットし、目標物などもメモしておくと、次から時間を短縮でき、効率的な採集ができます。

 

 

地図でポイントを特定しナビで簡単にポイントへ

 

ナビの性能が上がったので、現地偵察が本当に楽になりました。
ナビがなかったり、まだナビ自体の性能が悪い時、初めての土地を地図判読を頼りに車で移動しなければなりませんでした。

現地では、一条実線道と農道が複雑に入り組んでいて、郵便局や学校など主要な場所を見つけないと自己位置やポイントへ通じる道がわからないことが多々ありました。

果樹園付近は、特に道路が入り組んでいるため、わかりにくく、間違えやすい場所となります。

今は、ナビが良くなり、地図上で選定したポイントを設定すれば、迷うことなく正確に移動することができます。
更に、車の通れる道を表示しているので、昔これ以上車で進むのも、切り返すのも無理な状況になり、来た道をバックで戻る「大バック」をすることもなくなりました。

鋭角に曲がったり、急斜面を通る一条実線道は、道幅がギリギリで運転テクが必要になるため、十分注意して下さい。危ないかなと感じたら、降りて経路確認をして下さい。

車を下に転落させることを考えれば、たいした業務量ではありません。

 

 

地図へポイントを落とし込む

 

今回の山梨甲府一帯の採集でも、以前に地図へ書き込んだ、「台場クヌギが多い」、「朽木がある」、「雑木林が錯雑していてポイントにならない」、「下草が少なく、風通しが良い林」などポイントの状況をメモした内容が大変役立ちました。

地図に偵察経路や状況を書き込むことによって、採集地域を限定したり、徐々にポイントを絞ることができます。

また、採集ポイントに新しい切り株があった場合、上手くカワラ茸がつけば、3年後はオオクワガタが産卵している朽木になる可能性があります。

その日その日の採集に使用するだけでなく、数年後も楽しめるように記録を付けると、長く確実、白枯れするまで楽しみにしながら採集ができます。

朽木と樹液のあるポイントは、オオクワガタが毎年発生する大切なポイントです。

採り尽くさないように、長く楽しむことを考え、樹洞を壊したり、花火を入れたり、まだ白枯れしていない朽木を壊してしまったり、必要以上に採集しないようにして下さい。

そうすれば、豊かな自然の広がる山梨の自然から、毎年ささやかなプレゼント頂くことができると思います。

 

 

 

 

≪次のブログも参考にお楽しみ下さい≫

 

オオクワガタ山梨県トラッキング採集 -甲府一帯現地採集編-
 
熊本オオクワガタトラッキング採集
 
オオクワガタトラッキング採集編1 -山梨県甲府地域(その1)-
 
オオクワガタトラッキング採集編2 -山梨県甲府地域(その2)-

 

 
 

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天然オオクワガタを求めて-山梨県韮崎一帯オオクワガタ採集記-
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かつてのオオクワガタ有名産地、山梨県韮崎一帯で天然のオオクワガタを求めた採集記が完成しました。本書は、「1年を通じた採集記」、「採集幼虫のその後」、そして、「20年前同じ場所で体験した採集記録(加筆)」の3部で構成されています。

 

 

 

 

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二見龍レポート#1 ネイティブ・アメリカンの狩りの技術を伝える川口拓氏との対談
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40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術
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本書は、実戦で強烈な威力を発揮する「スカウト」の戦闘技術に触れた瞬間、根底から意識が変わってしまった隊員たちが、戦場から生き残って帰還するために、寸暇を惜しんで戦闘技術の向上へのめりこんでいく姿を記録したものです。

そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。

 

 

 

40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準
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『40連隊に戦闘技術の負けはない―どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準―』
に登場する隊員たちが訓練を通じ成長していく姿は、若い人達に限らず、人材育成全般にも多くのヒントがあると思います。
人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
読み方は自由に、肩肘張らず、気楽に読んでいただき、志を持ったインストラクターと若い隊員たちの記録を堪能して頂ければ幸いです。

 

 

 

オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界
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オオクワガタに出会い、採集やブリーディングを始めて、いつの間にか20数年が経ってしまいました。
日本各地のオオクワガタの有名ポイントで多くの仲間と出会い、採集をした楽しい思い出やズッコケ採集記は私の宝物です。
オオクワガタを通じ、色々な経験や学びがあり、人生が豊かになった感じがします。そんなオオクワガタ採集記をお楽しみ下さい。

 

 

 

オオクワガタ飼育記 ~マット飼育による美形・大型作出テクニック~
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マット飼育は、菌糸ビンのように簡単に大型を作出するのは難しい飼育法ですが、綺麗な個体を得ることができ、安価で多量にオオクワガタを飼育できることが魅力です。
本書により、マット飼育のコツを積み上げ、皆さんの目指すオオクワガタを作出して頂ければ幸いです。

 

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2 Comments

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