オオクワガタデータ飼育-フスマ主体のマットの作成法

オオクワガタデータ飼育-フスマ主体のマットの作成法

 マット飼育の利点は、菌糸ビンよりもリーズナブルで、釣りの練りエサや自分秘伝のマットを作れるところです。マットへ入れる添加剤を何をどれだけ入れるかは、飼育をする人の楽しみであり、マット飼育で大型のオオクワガタを作出する楽しみになります。

 今年も、産卵木からの1令幼虫の割り出しが始まり、8月になると、3令幼虫になり大ビン柄のエサ換えの時期になります。この時期は、新成虫、1令幼虫の小ビン、3令幼虫の大ビンが並び大量のマットを作成するので、オオクワガタ飼育で多くのものが展開し、忙しい時期になります。

 今回は、フスマを使用したマットの作成要領を紹介します。

〇幼虫の量に応じ45リットル用のプラスチック容器を準備(1ケースで大ビン17本程度使用可能)

〇ペットショップから購入したマット10リットルを2個をケースへ入れる

〇きな粉(1/4袋)、トレハロース(2つまみ)、小麦粉(一つかみ)、フスマ(表面が隠れる程度)を添加して、良くかき混ぜる。(各人の好みなので量は参考程度に)

 添加剤投入後、マットはかなり高温になります。1日後、3日後、5日後、7日後、というように1日おきにかき混ぜることにより、ふわふわのよく発酵したマットが出来上がります。その後は1週間ごとにかき混ぜれば大丈夫です。

 かき混ぜるのを忘れたりすると、マットが固まったり、ダマができたりします。注意するところは、かき混ぜている時に湯気のような感じでカビの胞子が飛ぶことがあります。これを吸い込むと、その日の夜か次の日に発熱することがあります。エサを作成して1か月かき混ぜないでいたら、かき混ぜた時に湯気が出てきているように大量のカビの胞子が飛んでいるのを湯気と勘違いして、そのまま作業をして4ケースほどかき混ぜました。この時は朝に作業をしました。夕方から腰がだるくなってきて発熱する予兆を感じ始め、寒気がして熱を測ると39度あり、熱が上がると熱く腰がだるく、喉が痛い状態になりました。この状態は3日が回復しました。この時(20年前)から、かき混ぜカビを出さないように気をつけるようになりました。カビが発生した場合、呼吸を止めてかき混ぜ、呼吸が持たなくなったら、胞子の飛んでいないところへ避難して呼吸を整えてからまた作業を開始します。かき混ぜるのを継続すれば胞子はなくなります。

 2週間後のマットの状態はかなり安定した感じになります。茶色に変化してきます。

 マットへの加水についてです。クワガタペットショップから通販で購入したマットは、適度な水分を含んでいるため、添加剤を加えて混ぜんるだけで問題ありません。この5年間はこのようなマットが届くようになり、品質が向上しているようです。それまでは夏季の繁盛している時、マットがカラカラの状態で届くことがありました。この時は加水します。加水の程度は、マットを掴みギュッと握って離した時、ギリギリ握った形ができる程度にします。水分が滴る状態や硬いお握りになるのは水分が多すぎる状態です。水分が多すぎ、気温が低下してくる秋以降になると、アンモニア発酵してとても嫌な臭いに変わります。いつもは木屑の臭いがしますが、アンモニア発酵をしているとこれは使えないとすぐにわかる臭いになり、すぐに判別できます。マットを使えるようにする方法は、新聞紙の上にマットを平らに敷きつめ、天日干しをすればいいということが紹介されていたりしますが、幼虫はストレスを必ず受け、完全には元に戻すのは難しい状態です。私は、アンモニア発酵したマットは、すべて処分しました。この時から、加水のし過ぎに注意するようになりました。今から25年前のことです。

 もしカラカラのマットが来た場合は、そのショップは変えた方が正解でしょう。加水の仕方は、少しずつ加水して、マットに水が染込んだのを確認しながら行います。カラカラのマットは、水を吸い込まないので、どんどん加水してしまうことがあるからです。

ケースの蓋にビニールテープを張りそこへ作成日を記入します。大量に作成するといつ作成したかわからなくなったり、ケースがあまり準備できていないと次々にマットを作成しなければならないので、作成日の表示は重要です。

 小瓶に使用するマットと1回目のエサ換え(私は8月、その後2か月ごとに実施)のマットフスマの量を少し多く添加します。質の高いエサを食べて成長期にぐんと伸びてほしいからです。12月の最後のエサ換えの時は、小麦粉を少なくフスマも心持少なく添加します。6月の羽化までエサが加水分解しないようにするためです。

 これから、暑い日が続きますが、マット作り是非楽しんでみて下さい。

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