オオクワガタ産卵木の選定の仕方

オオクワガタ産卵木の選定の仕方

 2015年くらいまで、オオクワガタを産卵させるために必要不可欠な産卵木(さんらんぼく)は、クワガタ・カブトムシのペットショップで手に入れるのが普通でした。値段も、いまだは考えられないほど安価で、30本(直径10~13センチ、長さ15センチ)で2500~3000円ほどでした。1本100円程度でしたが、送料が高く200円弱になる感じでした。当時、ホームセンターでも購入できましたが、細く質も悪いため購入することはありませんでした。

 オオクワガタは、シイタケに使用したほだぎを粉砕して作成したマットの中には産卵しません。オオクワガタの♀は、程よくキノコの菌が回り衰退した朽ち木に産卵するため、産卵木は不可欠のものでした。当時は、オオクワガタの通信販売をしているペットショップで安価に手に入るため、産卵木の質を見て購入する店を決めるようにしていました。質の良い産卵木を供給するペットショップへゴールデンウィーク前の産卵セット作成時期に注文すればいいだけの状態でした。

 Amazonなど、ネットショップが盛んになるにつれて、今までペットショップで購入できていた産卵木が品切れという表示になり、いつまで経っても品切れ状態が続くようになりました。ペットショップは、Amazonへ出品するようになり、産卵木はカタログには載っているのですが、品切れの状態になっていたのです。Amazonへ出品すると1本の産卵木の値段が高騰していきました。2023年になると、ホームセンターでも、太めの産卵木は800~900円になり、産卵ケース1ケースに2本の産卵木を入れると、5ケースで10000円近い状態になっています。Amazonでも、少しでも質の高い産卵木を求めると同じような値段になっており、オオクワガタ飼育経費を圧迫するようになりました。

 産卵僕の見分け方としては、最近まだ十分に朽ちていない状態で産卵木として販売しているケースがあるので注意が必要です。十分に朽ちていないと産卵木はかなり固く、オオクワガタの♀は産卵をしません。切断面に詰めを立てるとめり込む程度の状態がいい状態です。

 2つ目は、産卵木の切断面を見て、黒い筋が入っていないことです。幼虫は黒い筋を食べません。黒い筋は固く朽ち木の中を幼虫が移動できにくくするため十分に朽ち木を食べることができにくいため、産卵をする♀は好みません。黒い筋が入っている朽ち木は選択しないようにします。

 3つ目は、芯が小さいことです。芯は幼虫が食べることができません。太く立派な産卵木であっても、芯が大きければ食べるところが少なく幼虫の成長にあまり寄与できません。

 

 画像の産卵木は、切断面が凸凹していて良く朽ちていることがわかります。朽ち方が不十分なものは、生木を切ったように平らで目が詰まっている状態になっています。

 左下の産卵木は、まったく芯のないラッキーな産卵木です。上の産卵木は真ん中に固い芯があることがわかります。黒い筋が入っている産卵木は画像にはありませんが、選択する場合、まず排除します。

 アイキャッチ画像は、山梨県の穂坂自然公園のオブジェです。採集はできません。30年以上前は、公園もなくオオクワガタ採集場所のホットスポットだった記憶があります。時代の流れを感じます。

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