2021年の我が家の飼育では、7月17日に3令幼虫へ成長しているのが確認できました。7月の31日にはほとんどの幼虫が3令幼虫へ成長していきました。
大ビンへの入れ換えは、3令幼虫になり身体の産毛でおおわれている状態が消える7日後に行うと幼虫の身体が安定する状態になっているので、エサ換え時の死亡率を低下できます。
身体を大きくするために必要なエサを急激に食べる前に大ビンへ入れ換えることができるので、成長が促進されます。
2021年は、飼育にあてる時間が取れなかったため、3令になってからの大ビンエサ換えを行った時期が15日経ってしまった状態で行うことになってしまいました。
予想していた通り、3令になった幼虫が急速に餌を食べ始めていて、小ビン全体のマットが食痕だらけになっていたり、幼虫が瓶の口すれすれのところのマットまで食べ始めていてビンの口近くにいる状態になっていました。
飼育時間が取れると同時に炎天下の中、ベランダで大ビンへのエサ(マット)詰めを開始することにしました。
8月上旬はかなり気温が上がり、45リットルのケースの中にあるマットの渇きが思った以上に早い状態でした。
マットをギュっと握って形ができるギリギリの状態にするため、180ミリリットルの容器に水を汲んで調整をしながら加水をしながらのマット詰めとなりました。
幼虫も、オスは10~12g、メスは6~8gまで成長している状態で、エサ換えの時期が明らかに遅かったのを実感しました。
この影響がどのように出るかは、10月のエサ換えの時の成長状況を確認することによって評価できます。
多分、ギリギリエサ換えが間に合っているかどうかではないかと予想しています。
普段の大ビンへのエサ換えでは、まだ身体が成長していない状態の3令幼虫が出てくるため、頭でっかちで白い体の部分は細く短い状態がほとんどです。
そのため、幼虫の頭幅の大きさがわかりやすく、これだけで期待のできる幼虫かどうか判別できます。
これもエサ換えの楽しみでしたが、今回はほとんど味わうことができませんでした。
1令~2令幼虫にも共通するエサ換えの時に注意するポイントがあります。それは、幼虫を直接指で触れないようにすることです。
幼虫の側面にある呼吸するところから手についている雑菌が入り込む可能性があるからです。
幼虫は、オオクワガタの環境を整える親から受け継いでいるバクテリアの中で成長しています。
その環境から取り出されて雑菌の多いところへ出てくるわけですから、木のスプーンなどを使用し幼虫を柔らかくすくい取るようにして大ビンへ移すようにして下さい。
息子がまだ小さい時(幼稚園の頃)に野外採集へ行き、観察のため、数分ほどコクワガタの幼虫を手の平に乗せ観察して、幼虫を容器に移したところ数時間で幼虫が黒くなり始め死亡したことがあります。
このようなことを複数回経験したことがあります。色々な要因が重なり、直接的な原因ではないかもしれもせんが、子供の手の雑菌と人間は雑菌に強い生物だということを感じた場面でした。
幼虫を成虫まで育てる確率を上げるため、幼虫を直接素手で触ることは、避けた方が賢明だと思います。
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