オオクワガタトラッキング採集 -新潟県魚沼からのアプローチ-

オオクワガタトラッキング採集 -新潟県魚沼からのアプローチ-

 

 

檜枝岐オオクワガタ採集のアプローチ

 

福島県檜枝岐一帯の大自然がブナ帯のオオクワガタの採集ポイントです。だんだん檜枝岐一帯は、日暮れとともに雨戸を閉める生活の変化、建物の建て替えによる街の明るさの広がりと自然の後退、昆虫が集まらないように電灯の光を落としたりしているため、オオクワガタが採れなくなってきました。2014年の夏、新しいポイントを開発するため、檜枝岐へ東から入る経路とは反対になる西側からポイントを捜そうと新潟県魚沼を経由して大湯温泉一帯を狙う計画を立てました。

大湯温泉で温泉を楽しみながら美味しい魚沼産のご飯を味わえると家内を誘い込み、夫婦で大湯温泉に宿泊しながらの奥只見湖の入り口付近での採集です。

 

 

どちらのポイントを狙うか

 

関越自動車道を降り、奥只見湖の入り口に到着した時、今夜の採集をどう組み立てるか迷いが生じました。

雪の深いこの地方で奥只見湖の工事を継続するため、入口から奥只見湖まで20㌔の道のりのほとんどがトンネルになっています。道は狭く、2キロほど走るとほとんどトンネルです。

入口までの地域は、比較的ひらけていて檜枝岐のような深い自然を感じませんが、道に入った瞬間にとても深い自然になります。

余りにも自然の変化がこの道で別れ過ぎているからです。

大湯温泉一帯は、昔は観光客が多かったところのようでホテルが思ったよりも多くありますが、今は寂れて施設も老朽化しています。

昔からひらけた分だけ自然が後退しているのでオオクワガタが生息するほどの自然があるかやや疑問があります。

家内の存在が判断の基準になります。奥只見湖の方で採集を行う場合、夕食をあわただしくとって、真っ暗な山道を延々と運転して温泉にも入らずに採集することになります。

「せわしいのは今回ダメよ」という一言で、大湯温泉一帯を狙うことに決定しました。

 

 

魚沼の美味しいご飯

 

温泉は、一般的なものでうーんという感じでしたが、外の足湯の所にはドクターフィッシュがいて足の老廃物を食べてくれるところがありました。

小さな魚の優しいタッチとくすぐったさと足が綺麗になるので家内はここのポイントは大満足のようです。

夕飯は、さすが米どころの魚沼です。御飯だけでもいくらでも食べれてしまう旨さと軽さがあります。ここに住んでいる人は幸せだなと感じるほどのご飯の美味しさでした。

大湯温泉ヤモリ

 

 

オオクワガタを求めて

 

明るいうちに大湯温泉一帯を家内と散歩しながら、外灯の位置を確認し、夜の採集経路を偵察します。1周35分の採集経路を今夜は3周することにしました。

19:45まだ少し明るさが残るなか、蛾の飛び方を確認しながら採集開始です。水銀灯には羽虫と蛾が結構飛んでいる状態で期待しながら二人で回ります。

「ノコのメスね」と10年以上檜枝岐や多くのクワガタ採集に同行して、私よりクワを見つける性能の高い目を身に付けた家内が、電気で明るいところと暗いところの境目にいるメスを見てかすかな茶色からノコギリクワガタと判定しています。

「おお、黒いのがいる」と近づこうとすると「触角が長いからカミキリじゃない」と言います。確かに近寄ると黒い触角が少し太めのカミキリムシです。

甲虫の形で真っ黒でなんとなく点刻があるような甲虫を見て、ドキッとしながら懐中電灯を当てていると「残念ね。ガムシ君ね」と私よりも早く判定し、ときめいていた心を落胆の心にさせてくれます。

しかし、甲虫の気配がほとんどなく、コクワガタのメスとカブトムシが何匹かいる程度でオオクワガタの匂いがしません。

一回りして、「此処にはオオクワいないから、帰って温泉に行きましょう」とポイントの判断までしてくれました。

 

雪国酒舗金沢屋

素晴しい酒に出会う

 

せっかく八海山の近くに来たので、次の日地元の旨い酒を入手しようと酒屋を捜していると、店を見ただけでいい日本酒がありそうな店がありました。南魚沼市塩沢の「雪国酒舗 金沢屋」という店です。

豊潤で、フルーティーな生酒で地元のお酒紹介して下さいと言うと、有名なお酒で美味しいものもありますがこれはどうでしょうかと、「たかちよ」と「高千代」を紹介してもらいました。

家で早速飲んでみると、素晴らしい酒で一瞬でファンになってしまいました。大湯温泉オオクワガタ採集でオオクワガタ以上の価値のあるものを採集してきました。

 

 
 

【kindle本が発刊されました】

 

 

天然オオクワガタを求めて-山梨県韮崎一帯オオクワガタ採集記-
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かつてのオオクワガタ有名産地、山梨県韮崎一帯で天然のオオクワガタを求めた採集記が完成しました。本書は、「1年を通じた採集記」、「採集幼虫のその後」、そして、「20年前同じ場所で体験した採集記録(加筆)」の3部で構成されています。

 

 

 

 

【kindle本が出ました】

 

二見龍レポート#1 ネイティブ・アメリカンの狩りの技術を伝える川口拓氏との対談
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40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術
40連隊の見えない戦士達: 自然をまとう「スカウト」戦闘技術

 

 

本書は、実戦で強烈な威力を発揮する「スカウト」の戦闘技術に触れた瞬間、根底から意識が変わってしまった隊員たちが、戦場から生き残って帰還するために、寸暇を惜しんで戦闘技術の向上へのめりこんでいく姿を記録したものです。

そして願わくば、ミリタリー関係者だけでなく、日々、現実社会という厳しい戦いの場に生きるビジネスパーソンやこれから社会へ出て行く若い人たちに、読んでいただきたいと思っています。スカウトという生き残り術を身につけることは、必ず日々の生活に役立つと私は信じています。

 

 

 

40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準
40連隊に戦闘技術の負けはない: どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準

 

 

『40連隊に戦闘技術の負けはない―どうすれば強くなれるのか!永田市郎と求めた世界標準―』
に登場する隊員たちが訓練を通じ成長していく姿は、若い人達に限らず、人材育成全般にも多くのヒントがあると思います。
 人生・仕事への姿勢について、ミリタリーの人に限らず、多くの人達に読んで頂ければと思います。
 読み方は自由に、肩肘張らず、気楽に読んでいただき、志を持ったインストラクターと若い隊員たちの記録を堪能して頂ければ幸いです。

 

 

 

オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界
オオクワガタ採集記: 朽木割り採集・灯下採集・樹液採集の世界

 

 

オオクワガタに出会い、採集やブリーディングを始めて、いつの間にか20数年が経ってしまいました。
 日本各地のオオクワガタの有名ポイントで多くの仲間と出会い、採集をした楽しい思い出やズッコケ採集記は私の宝物です。
 オオクワガタを通じ、色々な経験や学びがあり、人生が豊かになった感じがします。そんなオオクワガタ採集記をお楽しみ下さい。

 

 

 

オオクワガタ飼育記 ~マット飼育による美形・大型作出テクニック~
オオクワガタ飼育記 ~マット飼育による美形・大型作出テクニック~

 

 

マット飼育は、菌糸ビンのように簡単に大型を作出するのは難しい飼育法ですが、綺麗な個体を得ることができ、安価で多量にオオクワガタを飼育できることが魅力です。
 本書により、マット飼育のコツを積み上げ、皆さんの目指すオオクワガタを作出して頂ければ幸いです。

 

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